銀華編 ウルトラクルセイダーファイト 後編
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
! 余計なこと言ってないで、レーダー監視に集中してくださいッ!』
1号機の主な操縦を担当するリーゼロッテは、レーダー監視を担う後部座席からニヤニヤと見守っているヴィルヘルミーナに対し、顔を真っ赤にして怒号を飛ばしていた。だが、そんな反応など見慣れているヴィルヘルミーナは全く意に介していない。
『そうしたいのは山々なのだが、君の大きなお尻が視界に入って気が散るのだよ。また一段と「成長」したようだな?』
『んなっ!? ど、どこを監視してるんですか、もぉお〜っ!』
そればかりか伏臥式の操縦席である以上、どうしても強調されてしまうリーゼロッテの爆尻についても言及していた。100cmを超える安産型の白い臀部には、レオタード状の戦闘服が特にきつく食い込んでいるのだ。
そんな自分のヒップを揶揄われているリーダーは、悲鳴を上げながらも巧みな操縦で触手をかわし続けていた。一方、望月珠子と八木夢乃を乗せた2号機は、素早く伸びる数本の触手に追尾されている。
『望月先輩! 4時の方向から2本です! 同時に来てますよぉッ!』
『了解……! しっかり掴まってなさい、八木! 最高速度で一気に振り切るわよッ!』
『分かってます……ってばぁッ!』
望月は急加速と共に激しく機体を旋回させ、乗機を音速の世界へと導いて行く。一方、そんな先輩の豪快かつ強引な操縦に振り回されながらも、八木は体勢を崩すことなくレーダーを監視し続けていた。
『クーカ、6時の方向から4本追って来てるわ! 上昇して振り切りましょう!』
『オッケー、任せときな! 俺達の機体を捕まえようなんざ……2万年早いぜッ!』
その頃、ラウラ・"クーカ"・ソウザ・サントスとアリア・リュージュが搭乗している3号機も、複数の触手に追われていた。鞭のようにしなる数本の触手を上昇しながらかわし、彼女達を乗せた3号機はシルバーブルーメを撹乱して行く。
シルバーブルーメに急接近し、触手攻撃を誘っている1号機、2号機、3号機の目的は、本体を無防備にするための「陽動」にあるのだ。全ては、残る2機のBURKプロトクルセイダーによる攻撃のための「布石」だったのである。
『1号機と3号機が上手く引き付けてくれたようだね……! アルマ、仕掛けるなら今だよッ!』
『りょーかいッ! スペシウム弾頭弾、発射ァアッ!』
3機の陽動によって触手による防御が手薄になり、本体が「丸裸」となった瞬間。アルマ・フィオリーニと劉静を乗せた4号機が一気に突入し、機体下部に搭載された大型のミサイルを発射する。
両翼下部の10連装ロケットランチャーとは別に積まれていた、「真打ち」の弾頭――スペシウム弾頭弾。そのミサイルが、シルバーブルーメの本体下部にある触手の「付け根」に直撃し、そ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ