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TALES OF ULTRAMAN  ティガ&トリガー ウルトラの星202X
TALES OF ULTRAMAN  ティガ&トリガー ウルトラの星202X
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信を介して聞こえたレナの言葉が重く響いた。 

 空間の歪みを越えた先は山々に囲まれた夜の森だった。先ほどまで戦っていた場所とは
まったく別の場所のようだ。空間の歪みを越える時に強い光に視界を奪われ、気がつくとこの場所に立ち尽くしていた。
「――ここは一体?」
 トリガーが辺りを見回していると、すぐ横に立ち尽くすティガの目が鬱蒼とした森の向こう、少し離れたところにある湖をとらえた。それから、彼はトリガーにテレパシーを通して言った。
「――そうか、ここはいつか来た竜が森湖の近くだ」
 その通りだ、という声が前方から聞こえたので二人のウルトラマンは身構えた。二人に立ちはだかるようにしてチャリジャが浮遊し、その後ろに控えるようにシルバゴンとごルドラスが身構えている。
「ここは『ウルトラマンの世界』における竜が森湖だ」
 『ウルトラマンの世界』?とトリガーが訊き返すと、チャリジャは大げさに両腕をかかげながら、高らかな声で語った。
「そう、もうすぐウルトラマンと科学特捜隊のハヤタ隊員という青年があの湖で遭遇し一心同体となる。そして、それをきっかけにこの世界では何十年、何百年と続く人類とウルトラマンの絆が生まれ、その後の怪獣頻出期においても人類はウルトラマンの助けを得ながら怪獣たちを倒していくことになる」
 そこまで語ったところでしかし、とチャリジャはさらに声を張り上げた。
「もしも、今夜ウルトラマンとハヤタ隊員との出会いがなければその後の人類とウルトラマンの歴史は生まれない。地球はウルトラマンなしで怪獣頻出期を迎えることになる。つまりは私にとってこれ以上ない鉱脈となるのだよ、この星は」
 そして、チャリジャは遠くの星空を見上げていくらか恍惚とした様子をしてみせる。
「もうすぐだ。ベムラーを追ってウルトラマンが、そしてビートルに載ったハヤタ隊員がやってくる。ビートルをウルトラマンが遭遇するよりも前に撃墜し、ウルトラマンをこの二大怪獣の手で抹殺してくれる。当然、その前にお前たちにも消えてもらうこととしよう」
「そんなことはさせない」
 ティガの声が断固として告げると、二人のウルトラマンは戦闘の体制に入った。申し合わせたように突進してくる怪獣たちをかわし、それぞれ赤い姿(パワータイプ)から瞬時に紫色の姿(スカイタイプ)へタイプチェンジを遂げる。
「そんなひょろひょろの姿で勝てるかな?」
 チャリジャは煽るが、姿を変えたウルトラマンはすぐさま地上から飛び立ち、怪獣たちの上空を素早く飛び回る。二体の怪獣たちは光線技で二人を狙うもあえなくかわされ、その隙をついたウルトラマンたちは光線技を打ち返した。さらにはすぐさま降下したと思うと、怪獣たちの合間を飛び交い、代わる代わる攻撃をしかけていく。
「ええい、ちょこまかと」
 空中でまたチャリジャは
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