第二章
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「どうも」
「餌じゃなくてか」
「そんな顔でこっち見てますよ」
「?そうだな」
アルガマディも見たがその通りだった。
ガラスの店の玄関の向こうに三毛猫がいた、日本にいそうな感じだ。アルガマディはその猫を見て話した。
「三毛だから雌か」
「外暑いですからね」
店員は気候も言ってきた。
「ですから」
「涼しい店の中に入りたいか」
「みたいですね」
「ならそうするか、アメリカでもそうした人いたしな」
ネットで読んだグラハム家の話を思い出しつつ述べた。
「それじゃあな」
「今からですね」
「入れてやろう」
「わかりました」
店員も頷いた、そうしてだった。
店員が店の玄関の扉を開けた、そうして猫に言った。
「入っていいぞ」
「ニャ〜〜〜」
猫は有り難うと言った様に鳴いて店に入った、そのうえで。
大理石の床に転がって眠り出した、アルガマディはそんな猫を見て話した。
「丁度店の看板娘欲しかったしな」
「それじゃあですね」
「こいつを飼ってな」
店員に猫を見つつ話した。
「そうしてな」
「看板娘になってもらいますか」
「ああ、そうしようか」
「いいですね、じゃあ」
「こいつは今から俺の家族だ」
笑顔で言ってだった。
アルガマディは猫をアイーシャと名付けそのうえで家族にした、アイーシャはいつもクーラーが効いて涼しい店の中でだった。
冷たい大理石の上で寝る様になった、アルガマディはそんな彼女を見てそのうえで笑顔で言うのだった。
「いい看板娘が来たな」
「ですね、実際目当てのお客さん増えましたし」
「暑くて店に入れて欲しくて玄関にいましたが」
「今はな」
「こうしてですね」
「店のいい看板娘だよ」
こう言うのだった、そしてアメリカの話をまた思い出して言った。
「生きものの願も適えるとな」
「いいことがありますね」
「ああ、こっちにもな」
こう言うのだった、そしてアイーシャにご飯も出した。すると猫は起き上がって実に美味そうに食べはじめた。
家の中に入れて欲しい 完
2022・8・26
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