第72話 キャプテン・リード
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しようと翼をはばたかせて上に上がろうとするキャプテン・リード、そこに俺は奴目掛けてジャンプした。
「喰らえ!」
そして網を奴の頭に被せて動きを封じた。こんな網じゃ直に破られてしまうが狙いは動きを少しでも封じる事だ、後は……
「そこや!」
ケビンさんの正確な射撃で放たれたボウガンの矢がキャプテン・リードの額に突き刺さった。
眉間を貫かれたキャプテン・リードはバラバラになって海に落下していった。俺は体勢を整えて甲板に着地する。
「やったの……?」
「アカン!アネラスちゃん!それフラグや!」
姉弟子によく分からないツッコミを入れるケビンさんだったけど、海に落ちたキャプテン・リードは頭だけになって飛び上がってきた。
「?!?まだ生きてたの!?」
「いやあれはもう死んどるで」
「そんなツッコミをしてる場合ですか!来ますよ!」
キャプテン・リードは雄たけびを上げると海から骸骨の魔獣が複数体現れた。最後の抵抗って訳か。
「決着を付けてやる!」
俺は襲い掛かってくる骸骨たちをかわしながらそのうちの一体を踏み台にしてキャプテン・リードの頭に斬りかかった。
キャプテン・リードは俺を?み殺そうと大きな口を開けるが歯の隙間に太刀を差し込んでそれを足場に上に飛び上がる。
まさか武器を足場にするとは思っていなかったのかキャプテン・リードは一瞬動きを止めた。その隙をついて眉間に刺さっていたボウガンの矢に拳を叩き込んだ。
「破甲拳!!」
ボウガンの矢が更に深く刺さりキャプテン・リードの頭から赤い目の光が消えた。俺は太刀を回収すると再び甲板に着地する。
キャプテン・リードの頭はボロボロに崩れていき消えてしまった。
「どうやら勝ったみたいやな」
「やったね!弟弟子君!」
ケビンさんは安堵のため息を吐き姉弟子は嬉しさのあまり俺に抱き着いてきた。
すると空間そのものが揺れ始めた。
「きゃあっ!?また地震!?」
「いやこれは……特異点が崩壊し始めたんや」
「つまり脱出できるって事ですか?」
「そういうことや」
また何か起きるのか身構えたがケビンさんの話を聞いて安心する。漸く帰れるみたいだ。
「良かったね、弟弟子君。これで帰れるよ!」
「はい、色々ありましたけど姉弟子のお蔭で何とかなりました。ケビンさんもありがとうございます!」
「礼なんてええよ。しっかし……」
「うん?どうかしましたか?」
「いや……リィン君も罪深い奴やなぁって思ったんよ。だってフィーちゃんがいながらアネラスちゃんとそんな熱いハグしとるんやからな」
「ふえっ……?」
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