第72話 キャプテン・リード
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された先には確かに禍々しい雰囲気を醸し出す大きな扉があった。
「二人とも、準備はええか?」
「俺は行けます」
「私も大丈夫だよ」
「ほな行くで、気を引き締めや」
ケビンさんが扉を開けて中に入っていく。暗い空間をまっすぐ進むとそこは……
「あれ?ここって最初に乗り込んだ船の上だよね?」
俺達が出た場所は最初に乗り込んだ幽霊船の甲板だった。戻ってきたのか?
「いや、周りを見てみい。雰囲気が変わっとるで」
「本当だ、さっきは霧で何も見えなかったのに今は晴れてるね」
姉弟子の言う通り今は晴れて先が見える。だがすぐに雨が降ってくると海が荒れて嵐が起こった。
「わっ!?急に嵐になったよ!」
「二人とも、来るで!」
嵐の海から何かが飛び出してきた、それは長い髪を付けた人間の頭の骨だった。目玉は無いが代わりに赤い光が灯されており俺達を睨みつける。
「わあっ!?髑髏のお化けだぁ!!」
だが大きさが尋常じゃなかった。頭だけで俺達より大きいからだ。
髑髏の頭が船の上に来ると海から大量の骨が出てきてその怪物に集まっていった、そして骨が重なり体になっていく。
そして最終的には四本の腕と二本の足を持った人型の化け物になった。四本になった腕には海賊の武器であるサーベル、フック、銃、レイピアがそれぞれ装備されている。
「アナライズ!」
俺はまず魔獣の情報を解析する。名前はキャプテン・リード……ってこの名前は灯台のお爺さんが言っていた海賊の名前か!?
「つまりキャプテン・リードが悪霊になってこんなバケモンになったっちゅうことか!」
振り下ろされたサーベルを回避しながらケビンさんがそう話す。
「弱点は特にないです!でも水系のアーツは耐性があるので使わないでください!」
「なら別のアーツで攻撃すればいいんだね!ファイアボルト!」
姉弟子が炎の塊をキャプテン・リードにぶつける。効果はあるらしく苦しそうなうめき声を上げた。
「そこだ!紅葉切り!」
怯んだ隙を突いてサーベルを持っていた腕を斬りさいた。
「やった!この調子で……」
「いや、そう簡単にはいかんようやで」
斬られた腕が浮き上がって再びくっ付いてしまった。普通に斬っただけでは駄目なのか!?
「そんな……無敵って事なの!?」
「いやこういう場合は必ず何らかの弱点があるはずや。それをまず探すんや!」
この手の現象に詳しいケビンさんが弱点があるというが……こうなったら全身を切り裂いて弱点を暴いてやる!
「疾風!」
「八葉滅殺!」
銃での射撃を
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