第72話 キャプテン・リード
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「ぷはっ……!姉弟子!しっかりしてください!」
俺は姉弟子に声をかけるが後ろから魚型の魔獣が襲い掛かってきた。
「しまった!まだ生きていたのか!?」
魔獣は死ぬとセピスになるが慌てていたからそのことを忘れてしまっていた。
俺はせめて姉弟子だけでも守ろうと盾になるが、そこにアーツが飛んできて魔獣を吹き飛ばした。
「今のはストーンインパクト!?ということは……」
「アビス・フォール!!」
魔法陣が現れてそこから召喚された異界の存在が闇の魔力を投げつける。魚型の魔獣に当たると魔法陣が発動して魔獣を闇に引きずり込んでいった。
「二人とも、大丈夫か!」
「ケビンさん!」
ケビンさんだ!無事だったんだな、良かった。
俺はケビンさんと合流して姉弟子の様子を確認する。どうやら命に別状はないみたいだな。
「そうか、そないな事があったんやな。ホンマよう無事でおったわ」
「ケビンさんは大丈夫だったんですか?」
「まあな。俺は仕事柄一人で行動しとるし幸い魔獣が多いだけでそこまで厄介なことはなかったんや」
そんな会話をしながら姉弟子が目を覚ますのを待つ。暫くすると姉弟子が目を覚ました。
「あれ、ここは……」
「姉弟子!」
「わわっ!?」
起き上がった姉弟子を見て俺は嬉しくなり彼女の抱き着いてしまった。
「姉弟子、なんであんな無茶したんですか!ヘタしたら死んでいたんですよ!」
「ごめんね。でもあの状況じゃ私達二人とも酸素が切れて死んじゃう可能性が高かった、だから弟弟子君を信じて任せようって思ったの」
「信頼してくれるのは嬉しいですけどもうあんなことはしないでください。怖くて心臓が止まりそうでしたよ……」
「弟弟子君……」
泣きそうになる俺を姉弟子は優しく抱き返してくれた。
姉弟子に偉そうに言ったが俺もフィーや西風の旅団の皆にこんな思いをさせてきたのかもしれないと思い、俺はもう一人で絶対に無茶はしたくないと思った。
「二人とも、そろそろええか?」
ケビンさんに言われて俺と姉弟子は状況を思い出してバッと勢い良く離れた。お互い顔も真っ赤だ。
「実はこの先に怪しい扉があるんや。そこに元凶がおるかもしれん」
「本当ですか?てっきりあの魚型の魔獣が元凶かと思いましたが……」
「奴が元凶ならとっくに解放されとるわ。ボスは間違いなくその扉の先におるで」
あんなヤバそうな魔獣ですら雑魚だったのか……ボスって言うのはどれぐらいヤバいのか想像もつかない。
だがそいつを倒さない限りココから出ることはできないなら挑むしかない。
ケビンさんに案内
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