第9章 解散編
第42話 翹望
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だな…」
その言葉にフェアリーテイルのメンバーは一瞬怪訝な様子を見せる。
スタークはそんなウルティアに怪訝な表情を見せることなく、慣れたような表情を見せ、顔を左手で覆うように上げる。そして、つけていた手袋を外し、手の甲をフェアリーテイルのメンバーに向ける。それをみたフェアリーテイルのメンバーは目玉が飛び出るほどの衝撃を表情に表す。そこには、『1』という文字が刻まれていた。
「悪いな…俺が♯1(プリメーラ)だ」
奇妙な依頼を達成し、マグノリアの街へと向かっているナツ達一行は、未だ先ほどの驚きを浮かべている様子であった。
「まさか…あのスタークって奴が1番だったなんてな…」
「ああ…」
「ほんと、人は見かけによらない者ね…人じゃないけど…」
ジェラール、グレイ、ウルティアが口々に言葉を漏らす。
「だが、それはつまり…」
「あのとんでもない力を持ったウルキオラより3階級も上ってことよね…」
「一体どれほど強いのでしょう…」
エルザ、ルーシィ、ジュビアが少し畏怖を覚えた様子で言葉を発した。
「ウルキオラですらアレンと同等かそれ以上の力を有していたんだ…」
「単純にアレン以上ってことか…」
「…あいつの刀剣解放なんて…考えたくもないわね…」
カグラ、ナツ、シャルルが目を細めながら口を開く。
「だが…不幸中の幸いとはこのことだな…」
「エルザ…どういうこと?」
エルザの発言に、ハッピーが疑問を投げかける。
「もしスタークという男がウルキオラと同じような考えを持っていたと思うと、背筋が凍る思いだ」
「…確かにそうですね…スタークさんに戦闘の意思があれば、私たちは皆殺されていました…」
「…アレンですら、窮地に追い込まれるだろうな…」
エルザが続けざまに言葉を発すると、ウェンディとリオンがそれを補うようにして言葉を漏らした。その後暫く沈黙が続いたが、エルザが気持ちを切り替えるようにして言葉を発する。
「だが、奴の…スタークの目的が本当に煌黒龍の討伐で、アレン含め私たちの敵でないのなら、これほど心強いことはない…それに…」
エルザは含みを持たせるようにして言葉を切る。そして、スタークからもらった小包を優しく抱きかかえるようにして自身の胸へと寄せる。
「…これでアレンの目がもとに戻る…ッ!」
エルザの安心しきったような、嬉しそうな表情と言葉に、皆は思わず笑みを浮かべていた。
さて、行きと同じように1週間かけてマグノリアの街へ帰還したナツ達一行は、先の依頼の詳細やアレンへのいにしえの秘薬含め、足早にギルドへと向かっていた。だが、そんなナツ達の集団に、ギルドの方から走って向かってくるものが目に映る。尋常ではない様相であったその人物たちを、ナツ達が気付くと、少し怪訝な表情を浮かべるに至った。
「ん?あれは…」
「レヴ
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