第9章 解散編
第42話 翹望
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えてもらうぜ…」
リリネットの言葉を皮切りに、スタークは頭を掻きながらナツ達に問いかける。だが、その言葉に、ナツ達は怪訝な表情を見せる。なぜそんな顔をするのか瞬時に理解したスタークは一つため息をつくと、怠そうに言葉を発した。
「まあ、ウルキオラの件があったんだ…。警戒するのはわかるが、俺たちはなんもしねーよ…。もちろん、アレンにもな…」
「私たちは知りたいのは3つ。アレン・イーグルのこと、ゼレフのこと、そして三天黒龍のこと」
リリネットの言葉に、ナツ達は困惑した様子を見せる。スタークやリリネットとの会話の中で、この2人が悪人であるとは思えない。そして、更にウルキオラと同じ種族であり、かつての仲間という話であったが、ウルキオラのように攻撃的でもない。
しかし、やはり先のリリネットの質問に対して言葉を発することに、一抹の不満を持っていた。
「…なぜ、アレンやゼレフ、アルバトリオンの情報を欲しがる?」
「…俺たちの目的が、煌黒龍アルバトリオンの討伐だからだ」
エルザが投げかけた質問に、対して、スタークは淡々と言葉を発する。だが、ナツ達にとっては驚きの言葉であった様子で、皆が目を見開く。
「俺とアレンの目的は、似たようなところにある。…だから、協力してもらおうと思ってよ。先の依頼を出したのもそれが理由だ…」
「…つまり、味方だと言いたいのか?」
スタークの驚きの言葉に、カグラは怪訝な表情を見せる。
「いや、味方だっていうつもりはねーよ…。ただ、あんたらの敵じゃねえってだけだ。ウルキオラの奴は知らねえがな…」
スタークの言葉に、皆が更に考え込むような表情を浮かべる。そんな中、エルザが意を決して口を開いた。
「いいだろう…私たちが知る限りのことを話そう…」
そんな言葉に、カグラ、ウェンディが抗議の声を上げる。
「エルザ…正気か!?」
「よく考えた方が…」
カグラとウェンディが声を高らかにするが、エルザはそれに反応することなく、言葉を続ける。
「ただし…アレンのことは話せない…。お前の目的がどうであれ…アレンについては口は割らん…例え力づくで聞かれてもだ…」
エルザの真剣な声に、ナツ達は思わず目を見開く。スタークはそんなエルザの様子を見て、小さくため息をつく。
「そうかい…なら仕方ねえ…ゼレフとアルバトリオンの情報だけでいいぜ」
スタークはそう言うと、一つの小包をエルザへと投げる。エルザはその小包を受けとると、首を傾げて問おうとするが、スタークの言葉に目を見開くことになる。
「それは、いにしえの秘薬だ…。今回の報酬として受け取れ…。金より、あんたらにはこいつの方が価値あんだろ?…アレンの右目の方がよ…」
スタークの言葉に、皆は酷く狼狽した様子でエルザが手に持つ小包に視線を向ける。エルザは落ち着かない様子でその小包を開くと、一
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