第9章 解散編
第42話 翹望
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あまりの力に再度驚きを見せるが、空中でうまく体制を整え綺麗に着地する。
「仲間って言っても、前の世界での話だ」
「ナツッ!今はまだ手を出すな!!」
男の言葉に反応するように、エルザがナツに向けて声を張り上げる。ナツの攻撃を軽くいなしたその姿を見て、相当な実力者だと察知し、警戒を露にする。その言葉を聞き、ナツはちっと舌打ちをしつつ、男を睨みつけるようにしている。
「…前の世界…そうか、お前も異世界から来たのか…」
カグラが、先の男の言葉に反応するように声を発する。
「ああ、そうだ。…紹介が遅れたな。俺はスターク、んで、こっちの小さいのはリリネットだ」
「小さい言うな!!」
スタークの自己紹介に、リリネットはまたもや異議ありといった様子で声を張り上げる。
「あなた、前の世界ではウルキオラと仲間って言ってたわね…」
「ああ、言ったな…」
「その…あなたたちも…十刃…なの?」
ウルティアは先のスタークの言葉を掘り下げるようにして言葉を発する。その言葉を聞いたスタークは少し目を見開いた後、ふっと笑いかける。
「そこまで聞いてたのか…姉ちゃんの推察通り、俺は十刃の一人だ…。だがリリネットは違え…従属官ってやつだ」
スタークの十刃発言に、ナツ達は更に警戒を強める。目の前にいるのは、あのウルキオラと同格の存在である。無理もなかった。だが、同時にこうも思った。目の前のスタークという男は、ウルキオラよりは会話になる存在であると。ウルキオラは自分たちのことを『ゴミ』と称し、対等な会話ができない。だが、スタークはこちらの質問にも丁寧に答え、ウルキオラのように見下すような様子は伺えない。そんな風にして考えを巡らせていると、ウェンディが小さく、少し震えた様子でスタークに声を掛ける。
「えっと、その…従属官、とはどういったものなのですか?」
「…そんなに怖がる必要はないぜ…お嬢ちゃん。従属官ってのは、十刃に仕えるやつのことだ…たくさん抱えてる十刃もいれば、俺みたいに一人だけの奴もいる…。まあ、ウルキオラみたいに一人もいないやつもいて様々だがな…」
スタークは、ウェンディの様子をみて、優しく語り掛けるように声を発する。
「…それにしては、仕えてるって感じではなさそうね…」
「ああ、俺とリリネットの関係に上下はねーよ…俺たちの関係はちと特殊だからよ…」
シャルルの言葉に、スタークは抑揚をつけずに言葉を返す。
「特殊…一体どういうことだ…?」
「あー、それについてはノーコメントだ…」
「ってかさ…」
エルザがスタークへと言葉を投げかけ、それに答えるスタークであったが、それに間髪入れずにリリネットが口を開く。
「聞きたいのは私たちの方なんだけど…」
「そうだな…これだけあんたらの知りたいこと、喋ったんだ…俺たちの聞きたいことにも答
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