第一章
[2]次話
匂いでわかる
この日加藤家の夕食はカレーだった、夫の源一卵型の顔にショートの黒髪で小さめの優しい目の彼は妻の瑠美が作ったそのカレーを食べつつ笑顔で言った。
「いやあ、カレーいいよね」
「そうよね」
瑠美も笑顔で応える、一五〇程の背で垂れ目で大きめの薄い赤の唇だ。やや茶色にした髪の毛をセットしている。
「もう迷ったらね」
「カレーだね」
「お野菜もお肉も食べられるし」
「栄養バランスもいいから」
「しかも色々なもの入れられるから」
このこともあるからだというのだ。
「もうね」
「迷ったらだね」
「カレーよ」
これだとだ、瑠美は夫とそのカレーを食べつつ話した。
だが次の日パートに行く時にだった。
瑠美は擦れ違った隣の主婦の葉山美咲に言われた、長い黒髪ではっきりした大きな目と見事なスタイルを持っている美人だ。
「昨日カレーだったわね」
「わかります?」
「ええ、匂いでね」
それでというのだ。
「わかるわ」
「カレーの匂いします?」
「するわよ、お部屋からもね」
「そうですか」
瑠美は美咲に言われてそんなに匂いがするのかと思った、そうしてパートに行ってその帰りに食材も買ってだった。
この日は秋刀魚を焼いてサラダも作って夫婦で食べたが。
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