第一章
[2]次話
家を継ぐ娘は
この時池田家では家族会議が行われていた、両親と三人の息子とその妻達でだ。まずは父である慶彦が口を開いた。背が高く長方形で岩の様な顔で白髪を後ろに撫でつけている。
「やっぱりな、家は誰かが継いでくれないとな」
「そうなのね、何かと困るのよ」
妻の澄佳も言った、長い髪の毛が幾分白いものが混ざっているが面長の顔はまだ整っていて皺はあまりない。背は一五七位でスタイルも崩れていない。その顔が息子三人も受け継がれているが息子達は三人共背が高く父親の体型である。
「お家のことするにも」
「うち田舎だしな」
長男の学も言った。
「近所付き合いもあるし」
「そういうのやっぱりあるんだよな」
次男の真司も言った。
「何かと」
「それで俺達も今こうして集まってるけど」
末っ子の誠也も口を開いた。
「今は学兄さんが跡継ぐよな」
「俺は長男だからな」
学は誠也にその通りだと答えた。
「だからな」
「もうそれは決まってるな」
「俺の後はな」
「しかし問題は学の後だ」
慶彦はまた言った。
「誰が継ぐんだ」
「俺は子供がいないからな」
学は難しい顔で応えた。
「そうだからな」
「俺も誠也も女の子しかいないからな」
真司は難しい顔で述べた。
「二人ずつで」
「そうなるとあれよね」
長男の嫁の操が口を開いた、癖のある長い髪の毛で長身で見事なスタイルだ。艶やかな顔立ちが目立っている。
「四人のうち誰かが」
「それならうちの上の娘かしら」
次男の嫁の由紀子が言った、黒髪をおかっぱにしていて優しそうな顔立ちで胸が大きく脚も奇麗である。
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