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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第9章 解散編
第41話 聖夜
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フェアリーテイル、激烈トーナメント戦と、それに伴う罰ゲームから3週間程が経った頃、アレンへとんでもない誤解を生んでいたエルザ、カグラ、ミラ、ルーシィは、何とか恋愛対象は女ではなく、変態みたいな趣味もないということを理解してもらった。
それと同時に、グレイとジュビアが正式にカップルとして付き合うという話が広まりを見せる。それもあってか、フェアリーテイルのギルドは、この上ない喧騒に包まれていた。…まあ、グレイとジュビアの話があろうがなかろうが、喧騒を生むことに変わりはないのだが…。だが、この喧騒はもう一つの意味を持っていた。
月の頃は12月半ば…もう少しでクリスマスを迎えるためだ。フェアリーテイルはあらゆるイベントやお祭りをマグノリアの街ぐるみで行っている。このクリスマスというイベントも例外ではなく、マグノリア中を巻き込んだ装飾やイベントが開催される予定なのだ。
酒場内でグレイとジュビアのカップリングの祝いと盛り上がりが収まりを見せると、ミラがコーヒーを飲むアレンへと楽しそうに声を掛ける。
「あと、10日ほどでクリスマスね!とっても楽しみだわ!」
「あー…そういえば、もうそんな時期か…」
アレンはどこか落ち込んだような、それでいて悲しそうな表情を浮かべる。そんなアレンの様子に、ミラは思わず怪訝な表情を見せる。
「ど、どうしたの?アレン?私…何か変なこと言った?」
ミラは、想像していた反応とは違う様相を見せたアレンに、酷く困惑している様子があった。先の罰ゲーム時の自分の姿を見られていたことと、暫く誤解を解くのに必死だったミラは、アレンに嫌われていないか、悩んでいたのだ。そのため、アレンの様子をいつも以上に心配していたのだ。
「いや…そんなことねえよ…ただ…」
「…ただ?」
アレンはミラのせいではないことを言いつつも、その表情を晴らすことはなかった。加えて言葉を詰まらせているアレンに、ミラは更に困惑の様子を見せる。そんな風にしていると、アレンはガタッと突然椅子から立ち上がる。
「ッ!ア、アレン…」
突然椅子から立ち上がったアレンを見て、ミラはビクッと少し怯えた様子であった。
「わり…帰るわ…」
「え、え…。ちょっと、アレン?」
踵を返したように酒場のカウンターを後にするアレンに、ミラはさらに動揺していた。そんなアレンとミラの様子に、周りの皆も困惑する。
「お、おい。アレン?」
「もう帰るんだゾ?」
アレンが座っていたカウンターの真後ろのテーブル席にいたエルザとソラノが狼狽した様子で言葉を掛ける。
「ああ…」
そんな2人の言葉に、アレンは短く答える。だが、足取りを止めることはなく、ギルドからその姿を消す。暫く呆気に取られていた2人であったが、エルザはキッと目を細めると、ミラに低く唸る。
「ミラ…何やらかしたんだ」
「わ、私
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