第2部
ランシール
試練の先に
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「おいジジイ。なぜ洞窟の一番奥にこれがあったんだ?」
ユウリの威圧感溢れる物言いに、一瞬たじろぐエドガンさん。けれどすぐに気を取り直し、険しい表情で返した。
「ユウリさんは、それが何なのかご存知なのですね?」
「質問に答えろ。なぜオーブがこんなところにあったんだ? 確かサイモンが持っていたはずだろ?」
「……やはりご存知でしたか。ええ、それは紛れもなく、サイモン様が持っていらっしゃいました、ブルーオーブです」
そう。カリーナさんの話によれば、魔王討伐に挑んだサイモンさんたち一行は、城まであと一歩のところで魔王軍の攻撃を受け、皆それぞれオーブを持ってバラバラに逃げた。
そして、パーティーのリーダーでもあったサイモンさんは、『勇気』を司る青の宝玉、ブルーオーブを持っていたと言われている。その後の詳細は不明だが、ここに実物があるということは、サイモンさんとこの神殿には、きっとなにか深い関係があるのだろう。
「エドガンさん、一体どういうことなんです?」
私の問いに、エドガンさんは今にも噛みつかんばかりのユウリに向き直る。
「試練をクリアしたからには、お話しなければなりません。十数年前、私たちランシールの神官がサイモン様に託された、オーブの秘密を」
そう言うと、真剣な面持ちでエドガンさんは語り始めたのだった。
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