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ボロディンJr奮戦記〜ある銀河の戦いの記録〜
第76話 演習 その2
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。ありがとう」
 俺の右手をその人は両手で包み込むようにして上下に振る。あぁ、やっぱりこの時代も、政治家の握手の仕方は変わらない。
「この不心得者について警察が君に何か困ったことを言うようなら私が話そう。名前は明かせないが、こう見えても私はそれなりの地位にいる者でね」
 そんな地位にいる人が、こんなところで女性連れで何しているんですかと、喉まで出かかったが、口では『ありがとうございます』と答える。
「出来れば君の名前を教えてくれると嬉しい」
「自由惑星同盟軍宇宙艦隊所属、第四四高速機動集団、次席参謀のヴィクトール=ボロディン少佐です」

 俺が応えると、その人の顔は衝撃と恐怖と困惑で一気に引き攣った。それはそうだろう。何しろこの人は代議員で、『国防族』で、トリューニヒトの子分の一人で、トリューニヒト自身からも信任厚い同志と思われていない三流の政治業者である、ウォルター=アイランズその人なのだから。

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