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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第9章 解散編
第40話 罰ゲーム
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アの頭を軽く撫でると、グレイは小さく呟いた。
「これで、俺たちも今日からカップルってことだな…」
「ッ!はい!!よろしくお願いします!」
グレイとジュビアはそれから何度か幸せそうな笑みを浮かべて語り合っていた。

グレイとジュビアが真剣な話をしているすぐ傍の曲がり角。その壁に背を預けて、その動向を見守っている者がいた。
その人物は、グレイとジュビアが楽しそうに語り合っているのをみて、ふっと笑いを漏らす。
「…思った通り、やっぱりうまくいったな…」
それはアレンであり、2人が正式に付き合うということが分かったため、その嬉しさを表情に漏らす。だが、直後、アレンは表情を平常へと戻すことになる。
「…助けられたとか…そんなこと気にしなくてもいいのにな…」
アレンは誰にも聞こえないような声量で口を開いた。
「このままだと…皆を更なる戦いと苦しみに巻き込んじまう…か…」
アレンは苦しそうにそう呟くと、グレイとジュビアから遠ざかるようにしてその場を後にした。
先ほどのグレイの言葉も含め、アレンは考え込むようにしてマグノリアの街のとある路地から大通りへと戻ろうとしていた。
そんな折、川が流れている石の階段下で、大きく息を荒げている少女を見つける。見覚えのある少女であった。
「…どうしたんだ?レヴィ…そんな恰好で…」
「ッ!!ア、アレン!!…こ、これはその…」
突然声を掛けられたレヴィはビクッと身体を震わせる。そして、自身の格好を思い出し、それを隠すようにしてうずくまる。そんな風にしていると、真っ白な衣装に身を包んだ一人の男が2人へと近づいてくる。
「こんなところに居やがったか…てか、なんでアレンが…」
「ああ、偶々通りかかっただけだ…。だが…なるほど、そういうことか…」
ガジルが漏らした言葉に、アレンはどこか納得した様子を見せる。2人恰好からして、恐らく罰ゲームとしてガジルの演奏に合わせてレヴィが踊らされていたことを予測したアレンはゆっくりとガジルの肩に手を添える。
「まあ、レヴィの奴をあんまりいじめてやるな…ガジル。嫌われちまうぞ?」
「ぐっ…」
アレンの言葉に、ガジルは息を詰まらせる。そんな様子をガジルを特に気にも留めず、アレンは歩みを進めた。
「じゃあな…あ、それと…」
アレンは思い出したように2人へと向き直る。そして、ガジルとアレンを交互に見つめる。アレンと目があったガジルとレヴィはきょとんとした表情を浮かべている。
「レヴィ…そのバニーガール、とっても似合ってるぞ。それに、ガジルの白スーツも中々にすばらしいな!」
アレンからお褒めの言葉を預かった2人は顔を少し赤らめて恥ずかしそうにしている。
「う、うるせー」「あ、ありがと…///」
2人の反応は真逆であったが、それぞれどこか嬉しそうにしている様子だった。
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