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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
奇妙なS/悪徳政治家を追え
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くなったせいなのか、おっきーは力が弱まり藻掻くもなんともない。

「わーやめてー。早漏ざこちんぽに犯されちゃうー。」
「あーもうキレた。もうやめろっつってもやめねぇから。」

ベルトを外し、腕を拘束する。
そうして上着を破り、さてまずはどうしてやろうかなと思ったその時だ。

「…。」

視線を感じた。
冷たい視線。ゴミでも見るみてーな痛い視線。
ゆっくり顔を上げ、ドアの方を見てみると。

「……」
「…何してんの。」

そこにはお客さんだろう。見たこともない人が。
あれは…狐耳かな?

「いや…これは…。」

さて、今の俺の状況を見れば第三者はどう言った感想を抱くだろうか、

ロリを縛り上げ、服を奪い取り、上から覆いかぶさっている。
どう見ても犯罪者だ。

「……。」
「待て!!おい待てコラ!!」

無言で狐耳のお客さんはスマホを取り出し、どこかへ連絡しようとする。
ともかくこのままではやばい。
俺は慌ててその客を止めに入った。



数分後…

「あーそういうプレイだったのね…ったく紛らわしいことこの上ないし!」
「すいません…。」

それから変化を解いたおっきーと共に誤解をとき、客をソファーに座らせた。
その狐耳は玉藻前に対抗するために生やしたものであり、別に狐のサーヴァントという訳では無い。
制服に身を包み、自らを『JKサーヴァント』と名乗る彼女は鈴鹿御前。
この探偵事務所に依頼があってやってきたサーヴァントだ。

「んじゃあ改めまして、ニノマエ探偵事務所にようこそ。俺が探偵の一 誠だ。」
「同じく敏腕秘書の刑部姫でーす。」

挨拶をすると隣にいたおっきーがメガネを押し上げ、決め顔で名乗る。
てかなんだそれは、何でスカートスーツバッチリ着こなしてんだおめーは。
ちゃっかり狐耳尻尾も生やしてやがる。対抗してんのかな?

「私は鈴鹿御前。少し高くつくけど受けた依頼は必ず解決するって評判を聞いてここに来たの。」

あー、そんな評判いいんだ俺ら。
いやー俺も有名になったもんだなぁ。

「で、その依頼は?」
「うん…人探しっちゃあ人探し…かな?」

そう言うと鈴鹿御前は後ろを向いて、扉に向かって声をかける。

「将、入っておいで。」

優しそうな声でそう呼ぶと、ドアがほんの少しだけ開く。
そこから俺達を覗き込んでいるのは、まだ小さい男の子であった。

え…まさか…
あのショタがこいつのマスター?

「…し、しつれいします。」

そのショタは礼儀正しく一礼し、部屋の中へてとてとと歩いてくる。
そして俺達にまた一礼し、鈴鹿御前の隣に座ると、迷うことなく俺達に答えた。

「ぼくのおにいさんを、さがしてください。」


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