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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
始まりの章-世界は終わった、しかし物語はここから始まる-
探偵はBARにいる
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ものがあった。

「サーヴァント強奪…?」
「あーそれ、最近物騒だよねぇ。」

と、おっきーが野菜炒めを食べながら言う。

「知ってんの?」
「噂程度にはね。なんか人のサーヴァントを奪ってどっか連れてっちゃう集団がいるんだって。」
「奪うってどういうことだよ。」

サーヴァントを奪うとは、具体的にどうするのか?
拘束したとしても簡単に逃げられるだろうし、人間で抑え込むのはまず不可能だ。
それに、誘拐したとしても令呪で繋がってればマスターとサーヴァントの関係は断ち切れない。
奪うとはどういう事なんだろうか?

「まぁ俺には関係ない話かもな。」
「どうして?」
「こんなサーヴァント、誰も欲しがらねぇってこと。」
「うわ!ひどい!!まーちゃんみたいにマニアックで偏屈な人だっているかもしれないじゃん!!」
「俺がマニアックだぁ!?偏屈なのは認めるけどよぉ!」

考えても分からないし、今はなんかそういう暗い話題はお求めじゃねーや。
第一俺には無関係そうだしな。
そう思いテレビから視線を外し、飯を食うことに集中する。

「あ、そうだ。」
「なんだよ?」
「この前依頼の報酬で貰ったブルーレイボックスがあるよ。」
「あぁアレ?なんか評判良いらしいから見てみるか。」

おっきーはおっきーなりにこの雰囲気を何とかしようとしたんだろう。
よっこらしょと立ち上がり、探偵の事務所のモノとは思えないような棚を見渡す。

報酬で貰ったDVDやブルーレイ、漫画、別の棚にはフィギュアなど。
言ってしまえばものすごく趣味に生きているような部屋で、誰がどう見てもここは探偵事務所ですなんて思わないだろう。

でもまぁそんなこんなで、俺とおっきーはここで探偵業を営みながら、こうして悠々自適に暮らしている。
え?東京行く目標?
やめだやめ。
だってここが一番いいし。
ほぼタダでいい部屋貰って、何不自由ない暮らし。
楽園はここにあったんだよ、
だから東京なんざ行く必要ねーっての。


?


ちなみにだが、このホテル周辺には色々な施設が出来始めたりしている。
世界が崩壊し、ホテルしか無かったこの辺り一帯は気が付けばいろんな人が集まり、いつしか街≠ニなっていった。
んで、誰かが知らない間に呼んだんだ。
この街を発展させてくれたのは間違いなく探偵さんのおかげ。
だから探偵さんのサーヴァントからとって、ここを『姫路町』と呼ぶってな。

でだ、
様々な施設が立ち並ぶ中、俺がよく行く場所がある。
探偵と言えばそう、

「いらっしゃい探偵さん。」

BARである。
探偵にBARはつきものなのだ。

ドアを開けるとカランカランとベルがなり、カウンターでグラスを磨いていた初老の男性がこちら
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