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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第8章 冥府の門編
第38話 煌黒龍
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ア!スキアドラム!!それにイグニール!!今すぐに逃げろ!!『エスカトンジャッチメント』だ!!!」
アレンの動揺と、聞きなれない言葉に、フェアリーテイルのメンバーの表情は更に険しいものへと変化する。
刹那、世界がまるで制止したかのような、圧倒的な魔力が吹き荒れる。まるで、時の流れが遅くなったと錯覚するほどの魔力は、嫌な風を巻き起こし、マグノリア、そしてさらにその先へと伸びていく。
王国や評議院やの関係者も、何が起こっているのか理解できないと言った様子で辺りを見回している。
アレンは、エスカトンジャッチメントが発動するまでの数秒で、卍解を解き、その身にオレンジ色の魔力を形成する。
その魔力は、肋骨のようなものを形成し、更にそれを覆う筋肉、鎧と次々と魔力を変化させていく。
そしてそれは、フェアリーテイルの魔導士を、グランディーネを包み込むようにして強大なモノへと変化する。
次々と人のような姿を形作る魔力に驚きを見せていた皆であったが、それが何であるかを徐々に理解し始める。
そして、理解し始めたと同時に、炎が、氷が、雷が、龍気がマグノリアの街を、空を、大地に襲い掛かる。その様相は、次第に目を開けていられないような閃光を伴い、皆は身体を震わせて縮こまる。
次第に閃光と轟音は止み、ゆっくりと目を開く。そして、すぐに目を見開いて驚く。自分たちを包み込むオレンジ色の圧倒的な魔力、その正体を目にしたこともあるが、何人かは想像している以上のものであったがために、更なる驚きを見せる。
「な、なんだ…これ…」
「スサノオ…なのか…」
「で、でかい…」
グレイ、ジェラール、エルザが口々に言葉を漏らす。そう、エルザ達が知っている者とはまるで違っていたのだ。イグニール達、強大な竜と同等…いやそれを超えるほどの強大な侍のような姿。加えてその背中にはエクシードの者に似たに翼まで生えている。皆が動揺を隠せずにいると、そのスサノオの足元にいるアレンがゆっくりと口を開いた。
「これはスサノオの最終形態…完成体スサノオだ…ぐっ…」
アレンはそう言うと、苦しそうにして地面に膝を着く。それと同時に、完成体スサノオがゆっくりと四散し始める。
「「「「「「「「「「ッ!アレン!!!」」」」」」」」」」
倒れこんだアレンを心配するように、皆が声を張り上げる。エルザとミラがいち早くアレンの元へと駆け、その身体を支えるようにして手を差し伸べる。
「大丈夫かっ!!」
「しっかりして!」
エルザとミラが声を掛けた瞬間、アレンは口元から大量の血を吐き出す。その吐き出した血の量に、2人は恐怖を滲ませ、悲鳴に似た声を上げる。
「「ひっ…アレン!!」」
2人はそんなアレンに呼びかけながら、優しく背中を擦るが、滴り落ちる血が止まることはなかった。
「アレンさん!!」
血を吐き出した
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