第8章 冥府の門編
第36話 vsウルキオラ
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ロギアに勝てる保証はない。ウルキオラとしては、アクノロギアはこの世界において目の上のタンコブ。滅することができるのであれば滅したいというのが本心であった。
そんな風に考えていると、ある可能性に気付く。
「(あの力を解放すればあるいは…だが…今はその時ではない…)」
ウルキオラはそうして思考を停止させると、アレンへと向き直る。
「懐かしいか?あの竜が…」
「…ウルキオラ…」
急に声を掛けられたアレンは、視線をアクノロギアからウルキオラへと変える。
「…バルファルク…戦闘続行だ…ゴミ共を始末しろ」
「…俺に命令するな…それに、言われなくてもそうしてやるよ…」
ウルキオラはバルファルクに声を掛ける。バルファルクは、姿を人から竜へと変え、大きな咆哮を放つ。その力に、クロッカスで感じたものと同じ力に、フェアリーテイルのメンバーは畏怖を覚える。
「ッ!お前は一体何を目的に動いている!なぜこんな状況でも戦いを…」
「目的…そうだな…お前の使命と俺の目的は、同じところにあるとでも言っておこうか」
ウルキオラの発言に、アレンは大きく目を見開く。
「なん…だと…?」
「だが、俺とお前ではそれを為すプロセスが違う…俺の目的に、お前という人格は必要ない」
ウルキオラの続けざまの言葉に、アレンは何かに気付いたような表情を見せる。
「なるほど…そういうことか…なんとなくだが、お前の考えがわかったぜ…」
「そうか…その予想が当たっているといいな…」
ウルキオラはアレンへと静かに言葉を発するが、ある違和感を覚えたために問いかける。
「…だが、随分と落ち着いているな…バルファルクがお前の仲間とやらを殺そうとしているのに…」
「…その心配がなくなったからな…」
「どういう意味だ…」
「…時期に分かる」
アレンはそう言い返すと、視線を移すことはしなかったが、意識をフェアリーテイルのメンバーに、ウェンディとガジルに向ける。ウェンディは地面に伏して、ガジルは座り込み、胸を押さえて激しく息を荒げている。本来なら、アレンはそんな2人を心配する様子を見せるはずであったが、それが一体何であるのかを理解していたアレンは、安心したような表情を見せる。
「ウェンディ…しっかりして!!」
「ガジルッ!一体何が!」
だが、そんなアレンとは違い、全く状況を掴めていないシャルルとレヴィは、心配そうに2人に問いかける。
「う、うぅ…」
「動悸が…とまらねえ…」
ウェンディとガジルは、徐々に強まる動悸と息苦しさに、恐怖の表情を浮かべる。そんな折、2人の頭に、聞き覚えのある声が響き渡る。
『ウェンディ…大丈夫…その動悸はじきに収まるわ…』
『…さらに目つきが悪くなっているぞ…』
その声を聴き、2人は今までにない驚きを見せる。
「グランディーネ!?」
「メ、メタ
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