第8章 冥府の門編
第36話 vsウルキオラ
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し飛ばすほどとはな…少し、驚いた…」
「そりゃこっちのセリフだ…まさかあれを通さないとは…」
爆風から、砂ぼこりからゆっくりと姿を現した黒翼を有するウルキオラの言葉に、アレンは抑揚をつけずに言葉を発する。
「お前とはゆっくり戦ってみたいが…今はそんな暇はないんでな…悪いが一瞬で終わらせてもらう」
アレンはそう言って双剣を握る拳に力を籠める。
「ほう?まさか一瞬で終わらせられると思っているのか?…ッ!」
ウルキオラはアレンの言葉に、挑発を含めて言葉を発するが、それが偽りでないことを察知する。
アレンの周りに、これまで以上の魔力が発生する。そしてそれは、アレンとウルキオラの全方位を取り囲むようにして渦巻く。その魔力は、空間に干渉すると、視界に捉えきれないような、数えるのも億劫なほどの、数多の剣が召喚、漂いを見せる。
「装帝・天封万刃…」
空を、天を封じ込めるようにして、圧倒的な数の剣が空中へ出現した。ウルキオラはその様を見て、大きく目を見開く。
「な、なんですか…これ…」
「剣…一体何本あるの…」
「全て…換装したというのか…」
同じようにその光景を見たユキノ、エバ、リリーが冷や汗を流しながら口を開く。エルザは同じ魔法を使う者として、自身が召喚せしめる剣の数を圧倒的に超えていることに、言葉すら出せず、口をあんぐりと開けている。ヒノエとミノトも、同様に驚き、目を大きく見開いている。
そんな驚きを意にも介さず、アレンは更に言葉を続ける。
「…殲帝」
アレンが短くそう呟くと、天を覆う刃の全てがウルキオラへとその切先を向ける。その様を見て、ウルキオラは身構えて見せる。
「一咬万刃花!」
アレンがそう言い話すと、天に浮かぶすべての刃がウルキオラの元へと降り注ぐ。ウルキオラは怪訝な表情を浮かべながら、その刃に呑まれた。多くの刃が衝撃を生み、辺り一帯の全てを無に帰す。
「…万の刃に…呑まれて消えろ…」
その衝撃を見据えながら、アレンは小さく呟いた。
アレンの魔力を得たナツ、グレイ、ジュビアは、その圧倒的なまでの防御力と些少の魔力向上によって、一気にマルドギールを追い詰める形となる。
そんな風に畏怖を覚えるほどの力を有していたナツ達に怒りと恐怖を滲ませたマルドギールは、キョウカ同様、真の姿であるエーテリアスモードで応戦を開始する。
当初はその悪魔の力に尻込みするナツ達であったが、スティングとローグの助けもあり、マルドギールを戦闘不能に追い込むことに成功する。
「やったぞ…」
「勝った…」
ナツは倒れこむようにして言葉を発し、グレイは滅悪魔法による身体の黒い浸食を消しながら口を開いた。
「やりましたね…グレイ様…」
「これで…冥府の門は全滅だ…」
「ふっ…」
ジュビア、スティング、ローグも安心したように座り込む。だが
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