第8章 冥府の門編
第36話 vsウルキオラ
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る…」
ルーシィ、エルザ、カグラが各々に呟く。その畏怖を覚える魔力のぶつかり合いに、大きく身体を震わせているものまでいる。
魔力のぶつけあいを終えた二人は、暫く制止していたが、ウルキオラが手に緑色の剣のようなものを生成し、一瞬にしてアレンの元へと肉薄する。
緑色の剣、フルゴールをアレンへと叩きつけるが、それはアレンのもつ双剣によって防がれる。
その両者の直接のぶつかり合いは、またも強大な魔力を発生させ、その場にいるものを驚かせたのは言うまでもない。だが、それ以上に、それを皮切りに起こる、視界に捉えるのも難しいほどのスピードで打ち合う2人の様子に、驚愕の表情を浮かべる。辛うじて目に映るのは、両者が激突した形跡であろう閃光だけであり、その閃光が、1秒に何度も空中を駆ける。
「ぜ、全然見えない…」
「速すぎる…」
「これが…」
「アレンさんの全力…」
レヴィ、ビックスロー、ウェンディ、ジュビアが口々に言葉を漏らす。
剣戟を終えた二人は、両者一定の距離を作り、身構える。ウルキオラは指先をアレンへと向け、魔力を込める。それを察したアレンも、双剣を重ねるようにして構え、魔力を込めた。
ウルキオラの指先には、黒緑色の魔力が形成される。
「ま、まさか…虚閃か!」
「いや、さっきのとは魔力の桁が違う…」
「まさか、あれ以上の魔法があるというの!?」
ガジル、リオン、ウルティアがその様相に驚いたように言葉を発する。同時に、アレンの双剣にも、オレンジ色の魔力が吹き荒れる。
「くっ…アレンの魔力もやべーぞ…」
「一体…何が起ころうとしているの…」
ラクサス、ミラが酷く狼狽した様子で言い放つ。
「黒虚閃」「鋭帝・妖牙天衝」
ウルキオラの指先から黒い閃光が、アレンの剣から三日月型の斬撃が発生し、それぞれを飲み込まんと進撃する。
「黒い虚閃…なんて魔力…」
「飛ぶ斬撃…」
ヒノエとミノトが、それぞれの魔法の特徴を捉え、口にする。双方の魔法は2人の立つ丁度中間地点で激突し、圧倒的な爆発と衝撃を生む。その力は天にも到達しうる程の力を有しており、衝撃と爆風が冥界島を駆けめぐる。
「キャっ!!」
「くっ…なんだ、この衝撃は…」
「す、すげえ…」
ビスカ、ジェラール、アルザックが自身の顔を覆い隠しながら口を開く。
爆発があらかた収まりを見せると、アレンは瞬間移動した様子でフェアリーテイルの前に姿を現す。
「ッ!アレン!」
その姿を捕えたエルザは、アレンの名を呼ぶが、すぐさまその美しい後ろ姿に見惚れる。
妖精のような羽に、桜を思わせる衣、そしてそれを包み込む圧倒的な魔力…。その何もかもが、エルザの目を、心を引き付けるのに十分であった。他のメンバーも、その美しすぎる後姿に、浸っていう様子であった。
「まさか、黒虚閃を消
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