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レーヴァティン
第二百五十七話 酒の後でその二

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「会おうと思えばな」
「まあそうだな」
 久志も否定しなかった。
「あるな、けれどどっちもとなるとな」
「酒は過ぎると毒になる」
 身体を壊すというのだ。
「そうなる」
「糖尿病にもなるし肝臓も壊してな」
「中毒にもなる」
「本当に毒だな」
「女は溺れると毎晩夜遅くまで耽る」
 そうなるというのだ。
「身体を動かすことであり寝ないとな」
「毒だな」
「そして病を得ることもある」
 性病のことだ、梅毒はコロンブス一行がアメリカ大陸から持ち込んだと言われているが淋病は古来からあった。
「そう考えるとな」
「こっちも毒になるな」
「その二つを共にとことんまで楽しむとな」 
 その時はというのだ。
「二つの毒だ」
「そりゃ敵にもなるな」
「そうだ、だから酒が過ぎたらな」
 その夜はというのだ。
「俺もだ」
「女遊びはしないか」
「そうだ、だがな」
「ある程度飲んでるとか」
「行く、そして楽しむ」
「はっきりしているな」
「そうか」
「ああ、まあ好きにしろよ」 
 久志は生ハムを食べながら話した。
「お前のな」
「そうさせてもらう」
 英雄も応えてだった。
 そのうえでだ、英雄はまた飲んだ。そして久志もそうした。だが英雄はここでこんなことを言った。
「しかし女好きでも女に嫌われないな」
「だってあんたセクハラとかしないから」 
 桜子がワインを飲む手を止めて答えた。
「だからね」
「それでか」
「いやらしい目で見ることもないしね」
「そのこともあるか」
「普段は普通に接していやらしいことも言わないからね」
「それでか」
「あたし達に何もしないし」
 迫ったり手を出す様なこともというのだ。
「いいのよ」
「そうか」
「別に娼館言ってもええやろ」
 美奈代も言ってきた。
「堂々とな。大奥に行っても」
「そうしたことをしないならか」
「そや」
 まさにとだ、美奈代は英雄に答えた。
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