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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第8章 冥府の門編
第35話 虚化
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キョウカとの戦闘に臨んでいるエルザ、ミラ、カグラ、ミネルバ、ウェンディ、シャルルはそれぞれが魔力を解放し、攻撃を仕掛けていた。アレンとの修行の成果に加え、多数で同時に攻めたことが功を喫し、キョウカとの戦闘は優位に運んでいたが、キョウカの真の姿であるエーテリアスフォームに加え、6人全員が感覚強化による痛覚強化により、徐々に劣勢に立たされる。そして、痛覚強化がさらに強力になったことで、動くだけで激痛が走るようになり、遂には動けなくなってしまう。
「なんだ、たかが10倍の痛覚強化で身動きすら取れなくなったか…」
キョウカは、地面に伏して苦悶の表情を浮かべる6人に対して、含みのある笑顔を向ける。ウェンディとシャルルに至っては、目に涙を浮かべており、その痛みの強さが見て取れる。
「くっ…」
「少し動くだけで、とんでもない痛みだ…」
ミラとエルザが、苦しそうに口を開く。
「やはり、アレンのようにはいかんか…此方を楽しませられるのは、やはりあやつしかおらんな…」
キョウカがくくっと笑って見せると、6人はギロッとキョウカを睨みつける。
「おお、まだそんな顔ができるのか?なら、アレンと同じように、最大である100倍の痛覚を味あわせてやろう…」
キョウカはそう言って、6人に更なる痛覚強化を試みるが、それはキョウカを呼ぶ声によって遮られることとなる。キョウカは後方から聞こえる自信を呼ぶ声に反応しながら、後ろを振り返る。
「どうした?セイラ?なぜおまえがここに…」
キョウカはアレンへの支配を実行しているはずのセイラがこちらに向かってくるのを怪訝い思いながら口を開くが、セイラの尋常ではない様子に言葉を詰まらせる。
「お逃げください!!キョウカ様!!」
「一体どうしたというのだ…」
こちらに向かって走ってくるセイラに対し、キョウカは疑念の声を上げる。
「アレンの…アレンの支配に失敗しました!!」
セイラの言葉に、キョウカとエルザ達は驚愕の表情を浮かべる。それぞれ驚きの意図は違うものの、その目は大きく見開かれていた。しかし、少しして、両者の驚きは、同じものに変異していく。
「なんだと!?其方の魔法でも無理だったと申すか!」
「申し訳ございません…。そんなことより、早くここから逃げましょう!!」
セイラの焦りように、キョウカは動揺を隠せない。
「一体どういう…ッ!」
キョウカはそこまで言葉を漏らすと、セイラの目に小さく涙が浮かんでいるのが見えた。
「あの男は…化け物です!!勝てるわけがない!!!一刻も早く…ガッ!!!」
セイラが悲痛のうちに言葉を漏らすが、それは終わりを迎えることはなかった。セイラの右側に、白い棒のようなものが現れ、右腕へと接触する。少しして、それが何者かの足であることが分かる。その足は、セイラの右腕をポッキリとへし折り、脇腹へ
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