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少女は 見えない糸だけをたよりに
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 待ち合わせの三条大橋の袂のコーヒーショップに着いたら、巧が先に来ていた。

「やぁ 昨日 お父さん・・より お姉さん 大丈夫だったか?」

「うん 寝る前はバタバタしてたけど、朝はケロッとしてたよ」

「そうか 見た目より、飲み出すと意外と乱れてくるんだなー 前もそうだったみたい」

「そう 酒乱気味ね ああ見えても、普段のストレスがあるのかな ウフッ」

 そこに、有沢一さんが・・学生の時と変わっていない。

「おぉー 香波ちゃんも・・ すこし、大人びたかな きれいになったよ」

「ありがとう 有沢さん 変わんないわよー」

「それは いいことなんかどうかなー 社会人なんだからー」と、巧が言っていたけど、確かに、巧に比べると、まだ、学生みたいなのはどうなんだろうと思った。

「はじめ 僕たち結婚することになった この春」

「そうかー やっとかー 良かったなー 香波ちゃん おめでとう」

「うん やっとね でも、島を出てきて あっと言う間だったわ」

「だね あのお店で最初に 香波ちゃんを見た時 まさかーと思ったもんなー」

「うん 僕も まさかと思った 信じられなかった 幻かともね」

「昨日も 話出たんだけど 巧ったら 最初、私を見ても知らない子だと思って無視してたんだからね」

「だからー 謝るよ でも 仕方ないじゃないか あんなに可愛く変身していたし まさかと思うよ」

「うふっ そんなに可愛かった?」

「あぁ 今もな」

「あのさー イチャイチャするの止めてくれよー こっちは、まだ、彼女に縁がないんだから」

「そうなのー 有沢さん もてそうなのにね 優しいし」

「そう言ってくれるの 香波ちゃんぐらいかも知れない 周りが女っけなくてなー」

「だから まだ 学生みたいな雰囲気なんだー」

「そーかなー 今年は婚活パーティにでも出てみるかなって思っている」

「高学歴 高収入 顔もまずまず 直ぐに、女の子のターゲットになるね」と、
私は、一応ほめておいた。だけど、この人なんとなくいざという時、頼りなく感じるんだ、悪くない人なんだけど、だから、最初に会った時も私は何となく頼りになる巧に魅かれてしまったんだ。

 その後、3人で海鮮居酒屋に行って、

「あのな はじめ 僕たち 式は挙げるけど 披露宴は延期なんだ このご時世 出来ないんだ」

「そうかー だろうな そりゃー 残念だけど仕方ないよなー 香波ちゃんのきれいなの見れないんかー」

「改めて 落ち着いたらするから そん時は来てくれよな」

「もちろん でも 喜びも半減するだろー」

「そんなことないですよ 私 やっと 傍にずーっと居られるし」

「香波ちゃん 本当に幸せ
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