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レーヴァティン
第二百五十六話 宴を楽しみつつその十一

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「古典やモーツァルトの話をしてもな」
「日本の古代史とかな」
「何が何かわからない」
「けれどそうした教養を備えるとな」
「小林秀雄はわかる」
 彼の文章そして主張や思想はというのだ。
「そうなる、また福田恒存もな」
「シェークスピアの翻訳だったな」
「この人物の文章もだ」
 これもというのだ。
「同じだ」
「教養を備えるとな」
「わかる、読み手を選ぶ文章はある」
 それはというのだ。
「知識や教養が求められるものはな」
「経済とかの本でもだよな」
「勉強しつつ読むことも必要だ」
 時としてはというのだ。
「それもな。しかしな」
「それでもだよな」
「ただ難しい何を言っているかわからない」
「そんな文章はな」
「一目見てだ」
 そうしてとだ、ワインを飲んでからまた話した。
「本を閉じてその著者の名前を確認する」
「そうして読まない、だな」
「その著者の本はな」
「そうすべきだな」
「無駄に漢字や横文字を使うとな」
 その様にしてというのだ。
「そこに一度に羅列して書くとだ」
「もっともらしい難しい文章の完成か」
「そしてそれを読ませるとな」
「一見わからない文章だからな」
「何かと思いだ」 
 そうなりというのだ。
「読解しようとしてだ」
「それが出来てな」
「錯覚する」
「読んで理解出来た俺凄いでな」
「書いた思想家も凄いとな」
「それでその思想家は教祖になるな」
「しかし実は何もない」
 その文章にも書いた思想家にとだ、英雄はくどいまでに語った。そのうえでピザを食べてまた言うのだった。
「俺が今食ったピザの様に様々なものはない」
「生地にチーズにトマトにベーコンにな」
「そんなものはなくな」
 そうしてというのだ。
「中身は何もない」
「そうだよな」
「自分も思想家も凄くはない」
 その実はというのだ。
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