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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第7章 日常編
第30話 驚愕
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うの音も出ないといった様子であった。
「全くじゃ…、今まではアレンの為した10年クエスト並びに100年クエストの功績に加え、エーテリオン投下も含め、評議院側がアレンに頭が上がらないという理由でギルド解体を免れてきたが、他のギルドがフェアリーテイルと同じように振舞っていれば、もう3,4回はギルドは解体されておったな」
マカロフが更に皆を責め立てるように言葉を発するが、皆事実であることを分かっている手前、何一つ反論できずにいる。そんなマカロフの言葉を遮るようにして、うさ団子を頬張るヒノエが口を開いた。
「ちょっと言いすぎですわ、ミノト。皆さん頑張っておられるのですから。それに、アルバトリオン討伐に関しては、フェアリーテイルの素行は関係ないではありませんか」
ヒノエの言葉に、皆が顔を上げて目を見開く。
「どういう意味ですか?ヒノエさん」
「そのままの意味ですわ、ルーシィさん。アルバトリオン含め、三天黒龍の討伐はアレンさんの使命。それはフェアリーテイルの素行が良くても悪くても変わりません」
「しかし、例えそうだとしても、アレンに迷惑をかけたのは事実だ…。それに、なんだかアレン、今日は機嫌が悪そうだった」
カグヤは、ヒノエに言葉を返しながら、先ほどのアレンの振舞いを思い出す。いつもなら、文句を言いながらでも優しく笑顔で接してくれるアレンであったが、先の手紙の内容に反発の意思を見せ、腕を掴んだところ、少し強めに振りほどかれてしまった。同じようにされたエルザも、考えるようにして俯く。
「それは…恐らく思い出してしまわれたのではないでしょうか?」
「思い出した?」
ミノトの発言に、ウェンディが首を傾げる。
「辛い…過去の記憶を…アレンさんは」「ミノト!」
ミノトの言葉は、ヒノエの強めの発言に遮られる。そんな風に声を掛けられたミノトは、驚いたように目を見開き、少し俯く。
「失礼しました、姉さま」
ミノトの発言に、皆驚きつつ、興味を持っていたが、ヒノエの様子から、これ以上は聞き出せないと悟り、誰もそれについて言及することはなかった。そうして少しばかり沈黙が流れた後、ヒノエが小さくため息をついて口を開いた。
「いつもはそんな雰囲気を見せないアレンさんにも、抱えるものがあるということです。…今は、そっとしておいてあげてください」
ヒノエはそう言い終えると、再度うさ団子を口に運んだ。

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