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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
黒き侵入者
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もないし本当に気絶しているだけみたいですね。

「よ、良かった……」

「本当ですわね」

 箒さんもいつの間にかアリーナに降りてきていて少し遅れて駆けつけてきました。

「一夏は!?」

「気絶しているだけだそうです。大事には至っていないようですよ」

「そ、そうか……良かった」

 私の言葉に箒さんは心底ホッとした表情を見せました。

『皆さん、聞こえますか!? 聞こえたら返事をしてください!』

「や、山田先生ですか!?」

 通信から山田先生の声が聞こえました。

『ああ! カストさん!? 今遮断シールドが解除されました。すぐに先生たちの部隊がそちらに行きます。なので皆さんは退避を』

「分かりました。すぐに戻ります。皆さん、今は一夏さんを早く医務室へ」

「わ、分かったわ」

「箒さんは私が運ぶということでいいですか?」

「ああ、よろしく頼む」

 その後、すぐに先生たちの部隊が駆けつけ、私たちはピットへと撤退。一夏さんを医務室へと運び込みました。


――――――――――――――――――――――――――――――


 結果を言うと一夏さんは細かい傷はありましたが命に別状のあるようなものは無し。
 ただ単に全力を出し切って倒れたということでしたので、医務室で横になっています。
 今は医務室に近い休憩所に、あの場にいた4人で一夏さんが起きるのを待っている状態です。

「お前ら、ご苦労だったな」

 不意に声を掛けられたので顔を上げると織斑先生が立っていました。

「あの……あれは結局なんだったのですか?」

 箒さんが皆さんの意思を代弁して尋ねた。皆さんも私もそれが一番聞きたいことだ。

「今のところは回収して調査中だ。どこの誰が、どんな目的で送り込んできたのも不明。分かっているのはお前らの予想通り無人機だったということくらいか」

「そ、そうですか……」

「それから分かっているとは思うが今回の件は決して口外するなよ」

『はい』

 私たち4人が揃って答えます。織斑先生はそれを確認すると廊下を歩いていきました。

「ああ、それと言い忘れた」

 織斑先生が何かを思い出したように振り返えらずに言いました。はて、なんでしょうか?

「弟を助けてくれて……感謝するぞ」

『え?』

 今……なんて?
 それを確認する前に織斑先生は廊下を曲がって行ってしまいました

「あの千冬さんがお礼なんて」

「明日は槍が降るかもしれませんわね……」

 凰さんもセシリアさんも地味にひどいですね……

「それはそうとさあ……あんたらって一夏のこと好きなのよね?」

「「「!!?」」」

 ああ、なんかまた
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