第7章 日常編
第28話 相違
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がアレンからお仕置きされたんだけど、また同じようなことが起きたらマグノリアが消滅しかねないってことで、マスターの決定でお仕置きする人数を数人に絞るようになったのよ」
「ああ、なるほど…それであの筒なのね…って、それって私たちも入ってるの!?」
ルーシィは納得したように呟いたが、まさかのとばっちりに思わず抗議の声を上げる。
「そのとき酒場にいるメンバーは全員対象なのよ…この制度が成立して、今日でまだ2回目だけど、1回目は何にも関係なかったウルティアとジェラールが対象だったわ…」
「そ、そんなー…」
「なんて理不尽なの…」
ウェンディの目尻に、徐々に涙が溜まっていく。シャルルは、些少の怒りを滲ませている。
「でも、大丈夫!大体 3人くらいだから、確率は5%くらいよ!」
「ことがことだけに5%でも確率高すぎるわよ〜」
レヴィの明るい声に、私は何とも言えない感情を漏らす。
そんな風に会話をしていると、アレンさんが4本の棒を筒から引き抜いてマスターに渡した。
「おー、これは…なんというか…可哀そうに…」
マスターがそう小さく呟くと、その4本の棒を掲げてそれぞれ名前を発表した。
「第三回、激烈お仕置き会に、奇しくも当選を果たしたのは…本当に気の毒じゃ…」
皆がゴクリと唾を飲み込み、マスターの発表を待っていた。
「レヴィ、ルーシィ、ウェンディ、ビスカの4名じゃ!…精々死なないように頑張ることじゃ…」
その発表を受け、私は石になったように固まった。
「うおーっ!あっぶねー!!」
「九死に一生を得たな…」
ナツとカグラが胸を撫でおろしている。
「はぁ…よかった…」
「くっ…ふぅ…」
前回のお仕置きの的となった2人、ウルティアとジェラールがこの上ない安心を口にしていた。
「ッ!ちょ、ビスカ!だ、大丈夫か!!」
少し離れた位置にいたビスカが、気を失ったかのように倒れこむ。そんなビスカをアルザックが横で支えていた。私は現実に意識を取り戻す。そして、それに合わせるかのように、他の指名された2人も声を上げた。
「「「そんなーーーー!!!!!!」」」
ルーシィ、レヴィ、ウェンディは涙を流しながら天を見上げた。
…さて、そんな騒動を巻き起こしていたフェアリーテイルの入り口で、静かに佇んでいる4人の集団がいた。
「…なあ、ラクサス…」
「…あ?」
フリードは、メンバー全員が酒場の床に正座しているのを見て、何が起こっているのか、すべてを察してしまった。他の3人も、理解している様子であった。ビックスローとエバは、言葉が出ないくらいの衝撃を受けているようだ。
「仕事に行っていて…よかったな…」
「…間違いねぇ…」
ラクサスは、フリードの言葉に、冷や汗をかきながら、小さく呟いた。
アレン激おこぷんぷん丸事件が起こった当日の昼過ぎ
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