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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第7章 日常編
第28話 相違
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わる。それと同時に、アレンさんから低く唸ったような言葉が聞こえてきた。
「…全員、床に、正座…」
「「「「「「「「「「…はい…」」」」」」」」」」
あれだけ騒がしかった酒場が、一気に静寂に包まれる。…この酒場の静寂を止められるのは、唯一マスターの怒号だけだと思っていた私には、衝撃的だった。…だって、アレンさんは魔力を放出しているとはいえ、小さく呟いただけなのに、この世界一騒がしくそれでいてフィオーレ最強ともいわれているギルドを黙らせてしまったのだ。
私はそう感心していると、レヴィちゃんがいなくなっていることに気付く。キョロキョロと見回すと、レビィちゃんは、近くの床に正座していたのだからびっくり!
「え…レビィちゃん?」
「な、なにを…」
「どうしてあんたまで…」
そんなレビィちゃんの行動に、私たちは驚きを隠せなかった。
「い、急いでルーちゃん!早く床に…あっ…」
レビィちゃんは何やら焦ったように私たちに告げるが、一瞬で目の前に現れたアレンさんに、その言葉を遮られる。
「3人は聞こえなかったかな?」
笑って声を掛けてきたアレンさんだったが、その目は笑っていなかった。ウェンディが怖くて震えているのが分かる。そんな恐怖の中、シャルルが意を決して口を開いた。
「ちょ、ちょっと、私たちは何も…」「正座」「うっ…」
いつもは強気でツンツンしているシャルルであったが、アレンさんの気迫ある言葉には敵わなかったようだ。
私とウェンディはその言葉を聞いて、ささっとレヴィちゃんの隣に、同じように正座をした。
シャルルも、異議がたっぷりとありそうな顔をしていたが、仕方なくそれに従う。
冷静になってギルド全体を見つめると、なんとマスターとヒノエさん、ミノトさん以外はみんな酒場の床に正座をしていた。何これ!!一体何が始まるっていうの!!
「ううー、なんでこんなことに…」
「これは一体何なの?レビィ…」
ウェンディとシャルルがそれぞれに小さく声を上げる。そんな様子をいながら、私はアレンさんの行動を眺めていた。何やら、マスターからたくさんの棒が入った筒を渡されていた。
「前に…といっても7,8年前だけど、普段は優しいアレンが、初めてこんな風に怒ったことがあったんだけど、その時にギルドを半壊させたうえ、地図を書き換えないといけないくらい、マグノリアの近くの森の地形を変えちゃったことがあったの」
「な、何やらかしたのよ、それ…」
「何をしたらそうなるのよ…」
「ううー…」
レヴィが淡々と説明をしてくれたが、あまりの驚きと恐怖に、私たち3人は更に身を震わせた。
「あの時は確か、エルザとミラがいつも以上に過激な喧嘩をして、それがナツとグレイ…しだいに酒場全体に移って…最終的にアレンが大切にしてた魔導二輪を粉々に壊しちゃったの。それで騒いでいた全員
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