第6章 英雄感謝祭編
第27話 パーティ
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
っていたのだ。100年前、元の時代に帰る間際にゼレフに言われた、「殺してほしい」という言葉。その願いを聞き入れることができないことを。
「…それは純粋に呪いのせいですか?それとも、友情のせいですか?」
「…さあ、どうでしょうね…。自分でもわかりません」
アレンはそう言うと、煙草を深々と吸い込む。吸い終えた吸殻を魔法で燃やすと、アレンは屋上から姿を消した。
その様子を見守り、暫く無人となった屋上でメイビスは考え込むように空を見上げる。そして、くすっと笑って見せた。
「嘘が下手な人…あなたにとってあの人は…」
メイビスは言葉を紡ぐことなく、アレンを追いかけるように屋上から姿を消した。
首都クロッカスに襲来した竜種襲撃事件に際して、評議院はフィオーレ王家に対して事情を聴きながらも、その原因をバルファルクとしながらも、王家が一枚?んでいたことに関しては一般公表しない方向で話を進めた。この事件の全貌を知っているアレン含めたフェアリーテイルや戦闘に参加した魔導士ギルドに対しても情報統制を徹底するように命令を下した。もし、先の事件の引き金を引いたのが王家の、それも国王と王女中心に行われたものであることが国民に知れ渡った場合、王家の信用の失墜に繋がりかねないとの判断であった。評議院も戦闘に参加した魔導士ギルドも王家のすげ替え含め、それを望んでいないということもあり、王家に対して具体的且つ公開的な罰則を設けることはなかった。そのため、公表内容は、『バルファルクという竜を首謀者とした首都クロッカスの襲撃』とした。また、それと同時に、評議院はある決定を下し、それを大陸中に伝達することになる。その内容は、『フェアリーテイル魔導士アレン・イーグルの永久聖十大魔道士の称号をそのままに、【序列特位】に任命する』というものであった。この決定通知を受けた大陸全土は、アレンが、序列1位のゴッドセレナを超え、大陸一の魔導士であるということを、評議院が正式に公表したと認識、判断するに至った。これ話題が、先の襲撃事件に続き、大陸全土で盛り上がりを見せることになったのは言うまでもないだろう。しかし、三天黒龍に劣るとはいえ、人類の敵とも言うべき新たな龍、古龍といわれるものの出現は、評議院を中心に更なる警戒と懸念を生んだことも確かであった。
フェアリーテイルの魔導士たちがマグノリアに帰還すると、大通りの側道を埋め尽くすほどに住民が集結し、フェアリーテイルの帰還を歓迎していた。首都クロッカスで行われた英雄感謝祭、それを狙ったかのように起こった竜種の襲撃と撃退。その戦闘の様子は、ほぼリアルタイムで放映されていたらしく、その戦勝と功績を称えるようにして出迎えていた。
アレンを中心に、フェアリーテイルのメンバーの姿を見た住民は、黄色い声を上げながら手を振ったりして喜びを表現していた。歓迎
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ