第6章 英雄感謝祭編
第25話 vsバルファルク
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や疲労を忘れたように空を見上げていた。
「…アレンッ…」
銀色の長い髪の毛をたなびかせながら、ミラは心配そうに呟いた。
もう何度目の衝突か、数えるのも億劫なほどにアレンとバルファルクは互いに攻撃を繰り出していた。
「さすがは絶望の星だな…はぁ、はぁ」
「ガァ…あの方が興味を持つのもわかる…この強さ…もはや人間のそれではないな…」
アレンもバルファルクも、どちらも疲弊が見えている。
「だが、もう終わらせてもらおう!!」
バルファルクは、槍翼を横へと薙ぎ払う。余りにスピードに、反応が遅れたアレンは、横腹に攻撃が直撃し、地面へと叩き下ろされる。
叩き落された先が、王城前広場だったため、集まっていた魔導士たちの目の前にアレンが墜落する。
地面を割るほどの衝撃に、皆が驚愕の表情を浮かべる。
「「「「「「「「「「アレンッ(さん)!!」」」」」」」」」」
アレンは、その攻撃と衝撃に、四つん這いで血反吐を吐く。衝撃で思わず手放した大剣が、遥か後方へと吹き飛び、地面に突き刺さる。
「アレンッ!」
「だ、大丈夫…ゾ!」
ウルとソラノが心配そうに叫ぶ。
アレンはその言葉に返答せず、すぐさま立ち上がり、上空を見つめる。バルファルクが、槍翼を重ねて突き出し、龍気ビームを放とうとしている。アレンはそれを見て、両手を前に突き出し、魔力を込める。
「な、なにをする気だ!アレンッ!」
「まさか、迎え撃とうというのか…」
エルザとカグラが、狼狽したような声を上げる。
バルファルクの圧倒的な龍気エネルギーに腰を抜かしていた魔導士たちであったが、アレンが放つ魔力の強大さに、更に驚きを浮かべる。アレンは、荒ぶる魔力をコントロールするかのように、意を決して口を開いた。
「飛翔する天馬!竜を落とす流星!撃沈せしめし賊の大群が、天を震わせ開闢する!!」
アレンの突き出した両手に、青い稲妻を思わせる凄まじい魔力が回転するように圧縮されていく。
「な、なんという…」
「じょ、常軌を逸している…」
アレンが纏う魔力の強大さに、ミネルバとジュラが、呟きながら驚きを露にする。
「激雷伴う豪砲に!数多の翼を奪い去らん!!」
バルファルクが、溜めに溜めた龍気を、アレンや魔導士のいる王城前広場に向けて放つ。それに相対するように、アレンも詠唱した魔法を放った。
「破道の八十八、飛竜撃賊震天雷砲!!!」
「コオオオッ!!」という音と共に、青い稲妻のような砲撃が、天高く昇っていく。そして、バルファルクの放った赤き龍気ビームと激突する。
まるで上空で雷が何十発も落ちたかのような衝撃がクロッカスを支配する。
「うわっ!」
「くっ!!」
「ううっ!!」
広場にいる魔導士たちが、その轟音に、閃光に、烈風に耐えるように身を固める。暫くして、
両者の攻撃が打ち消しあ
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