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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第6章 英雄感謝祭編
第25話 vsバルファルク
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衝撃が、首都クロッカスを包み込む。
「ああっ!!」
「ひ、姫様!!」
その衝撃に、ヒスイは体勢を崩し、悲鳴をあげる。アルカディオスは震える身体を何とか動かし、ヒスイを支える。
「っ!なんという…」
「これが…竜の力か…」
ダートンと国王は玉座からその衝撃を感じ取る。
「…勝てるのか、あんなものに…」
アルカディオスは、狼狽したように口を開いた。
ヒスイは、ただただ、2人が相対するのを眺めることしかできなかった。

バルファルクを除く、10体の竜の討伐を仲間に任せ、バルファルクとの戦闘を行っているアレンは、バルファルクの飛翔スピードになんとか対応しながら、首都クロッカスの遥か上空で戦闘を行っていた。途中、ミラたちが戦闘を行っていたフルフルの元へ舞い降りたバルファルクを何とか引きはがし、空中へとその戦闘ステージを移す。アレンは、魔力を得たことによる空中浮遊や空中飛行などを会得していたこともあり、バルファルクに対して比較的優位に立ちまわれているかに思えたが、バルファルクが人間と同程度の知能を持っていること、自身が戦ったことのあるバルファルクとは2回りほど強大な身体に加え、戦闘能力が強化されていることで、両者の戦闘はアレンが若干優勢程度に留まっていた。両者ともに相当なダメージと疲労が溜まっている様子であった。
バルファルクは高高度での戦闘が難しくなったのか、現在は首都クロッカスの上空50mほどでアレンと対峙している。
「おっかしーね…おまえ、こんなに強かったか?」
アレンは空中に滞空しながら、相対するバルファルクに言葉を投げかける。
「はっ、腑抜けたことを…なぜかは、理解しているだろう」
アレンは目を細める。
「お前、どうやって言葉…いや、人格を得た?」
「さて、それに答える義務があるのかな?」
バルファルクは巨大な槍翼を広げて威嚇するように言い放つ。
「…だが、まあ、そうだな。私をここまで追い込んだ褒美に、ヒントだけくれてやる…あいつは、お前を友と呼んでいたよ」
アレンは、バルファルクの言葉を聞き、目を見開く…。そして、あいつという人物が誰であるのかを悟る。バルファルクに力と人格を与えられるもの。アレンには1人しか思いつかなかった。
「…ゼレフか…」
アレンの言葉に、バルファルクは含んだような笑みを浮かべる。
「あいつは今どこにいる?」
「言っただろう、ヒントを与えるだけだと…それにお前がそれ以上知る必要はない…」
バルファルクはそう言い放ち、アレンへと槍翼を突き出した。

竜の撃破を達成したフェアリーテイルを始めとする魔導士は、竜の死体を王国の衛兵に託す。衛兵たちはその際に、「王国の治癒魔導士が王城前広場にいるので、集まってほしい」と伝えた。
戦いを終え、何とか動ける魔導士たちは、王城前広場へと集結する。
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