第6章 英雄感謝祭編
第25話 vsバルファルク
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間が太刀打ちできる相手ではない。魔導士が徒党を組んで戦いを挑んでも勝機は薄いとみて、2人での戦闘を決断した。
ランスを扱うミノトを前衛とし、弓を扱うヒノエが後衛という形で戦闘を開始した。上位ハンター相当の実力を持つ2人であっても、クシャルダオラの強さは苦戦を強いられるものであり、戦闘は長引くこととなった。特に、クシャルダオラの発する暴風は、ヒノエの矢の精度を狂わせるなど、思うようにダメージを与えられなかった。それでも後方より矢を射続けたヒノエと、様子を伺いながらチクチクとランスを突き刺していたミノトは、クシャルダオラを地面へ墜とすことに成功し、それを狙って頭部へ一斉攻撃を仕掛けることで、部位は含め、大ダメージを与える。一度は体勢を立て直したクシャルダオラであったが、ダメージと部位破壊による衝撃で、再度飛翔することがかなわず、烈火のごとく攻撃を繰り出す2人に下される形で戦闘を終えた。
「姫様!危のうございます!!」
玉座の間にいるアルカディオスが声を荒げる。それは、崩れたバルコニーから城下を見下ろしているヒスイにかけられた言葉だった。
クロッカスは、至る所が崩壊しており、花の都と呼ばれていた都市に、その面影はない。
いわずもがな、それはバルファルク含め、11体の竜によるものである。
ヒスイは、呆然と立ち尽くし、小さく口を開いた。
「私は…なんということを…」
その言葉に、アルカディオスは表情を曇らせる。
「姫様、アレン殿の言うとおり、今は安全なところへ…」
「いえ…私には戦いを見届ける義務があります」
ヒスイは拳を握りしめる。
「ですが、姫様の身に何かあっては…」
アルカディオスがそう言い切る前に、一人の衛兵が玉座の間に慌てた様子で入ってくる。
「報告申し上げます!!今しがた、首都クロッカスにいる魔導士の活躍により、10体の竜の撃破を確認!」
「ま、まことか!!」
その言葉に、国王が驚きながら返答する。ヒスイやアルカディオス、ダートンの表情に少しの喜びが伺える。
「残りは、首謀者でもあるバルファルクのみ。現在、フェアリーテイルのアレン・イーグルが応戦している者の、天彗龍という名は伊達ではなく、まるで隕石のようなスピードと圧倒的な攻撃力に苦戦している模様…」
その言葉を聞き、4人は目を尖らせる。その瞬間、ゴオッという轟音が玉座の間に駆け巡る。
「なんだ!?」
「ッ!」
アルカディオスとヒスイがその音の発生源と思しき城外に視線を向ける。目を見開く。そこには、竜の姿へとその身を変えたバルファルクと、巨大な剣を持ったアレンが上空でにらみ合っていた。
ヒスイは両の指を絡め、小さく呟く。
「アレン様…どうか…」
それと同時に、アレンとバルファルクが互いにぶつかり合う。
「ゴオオオオオオンンンッ!!!」
圧倒的な轟音と
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