第6章 英雄感謝祭編
第24話 竜種vs魔導士2
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ないほどの火の粉がリオレウスの口の周りに滾っていることに気付き、ラクサスは制止するように声を掛けた。
「ブ、ブレスだ!!いったん退けー!!」
オルガが言い終わると同時に、リオレウスの口から広範囲かつ高出力の火炎が巻き起こる。
その火炎は、瞬く間に通路を火の海に変え、両脇に佇む崩壊しきっていた建物を吹き飛ばし、燃やし尽くす。ラクサス達は、頑丈な瓦礫に身を隠し、ブレスが止むのを待った。
「っくそ!!なんて威力してやがるっ!」
「こんなもん喰らっちまったら、一瞬で丸焦げだな…」
「くそ熱いぜ!」
ラクサス、オルガ、ビックスローが悪態を付きながら会話をする。次第に火炎が収まると、3人は様子を見ながら慎重に瓦礫の影から身を乗り出す。そして、絶句する。辺り一面が真っ黒に焦げあがり、建物は炎に包まれ燃え上っていた。
「おいおい…」
「火竜…名前負けはしていないようだ…」
「どうやったら倒せんだよ…こいつ…」
その光景に驚きつつも、3人は魔力を込める。
「そんなもん…ひたすら魔法を浴びせ続けるしかねえだろ!!雷竜の顎!!」
「いいな、それ。賛成だ…単純で分かりやすい!雷神の刃角」
「よっしゃー!!行くぜーベイビー!!」
3人はひたすらにリオレウスに魔法を浴びせる。黄色と黒の雷、そして青白い光線が、何度も何度もリオレウスを襲う。
「ゴガアアアアアアッ!!!」
リオレウスは、悲鳴をあげながらそれらを振り払おうと、飛翔する。だが、リオレウスの姿をきちんと捉え、飛翔したうえでも攻撃を続けていた3人により、リオレウスは地面へと伏っして転倒する。
「良し!!畳みかけろ!!」
リオレウスが転倒したのをみて、ラクサス達が近寄り、追撃を仕掛けようとする。だが、リオレウスはすぐさま立ち上がり、身体を大きく回転させる。
「ぐはっ!!」
「がっ!」
「ぐっ!」
回転の速度と力により、ラクサスは尻尾に、オルガは頭に、ビックスローは翼が直撃し、吹き飛ばされる。何度か地面を転がり、暫くして停止する。3人はそれぞれ少し離れた位置で身体を起こそうとする。
「ぐっ…たった一撃で…」
「があっ!いてーっ!!」
「ぐうう!!」
3人は、全身に傷を負い、口から血を流しながら小さく呟く。リオレウスが翼を大きく広げ、再び飛翔する。そして、その口には火の粉が舞い上がる。
「っ!まずい!また火球を撃ってくるぞ!」
「狙いは…っ!ラクサスだ!」
「避けろ!ラクサス!!」
ラクサスがリオレウスの動きに気付いた瞬間、その矛先がラクサスであると感知すると、2人は大声でラクサスに声を掛ける。
「んなもん、言われなくても…がはっ!」
ラクサスは、火球に合わせて回避行動をとろうとするが、痛みで立ち上がることができず、血反吐を吐く。
「おいっ!しっかりしろ!!」
「っ!
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