第6章 英雄感謝祭編
第23話 竜種vs魔導士1
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と、今度は頭の中に直接アレンの声が流れはじめ、経緯等が語られる。
「とすると…こいつは…」
「迅竜…ナルガクルガ」
「なんて、ことだ…」
シモン、カグラ、一夜が低く、驚いた様子で呟く。すると、ナルガクルガは、刃翼を広げ、咆哮を上げた。
「クギャアアアアアアアア!!!!」
7人はナルガクルガの咆哮に驚き、身を固める。それも束の間、ナルガクルガは7人から距離を取るように跳躍して後退する。
「なんだ?逃げるのか!」
「見た目の割に…」
ヒビキとイヴが少し安堵したような表情を見せたが、何か構えるような態勢をとるナルガクルガに、カグラが声を張り上げる。
「違う!これは攻撃だ!!」
カグラの声と共に、ナルガクルガが目にも止まらぬスピードで7人に向かって飛んでくる。
「ッ!!」
ナルガクルガの速度に驚いているのも束の間、シモン、カグラ、一夜の頭上を通り越し、少し後ろに控えていたトレイメンズとジェニーに襲い掛かる。
シュッ!という空気を切りつける音と、ガンッ!という圧倒的な力の衝撃がカグラ達の耳を襲った。
「「「「がああっ!!」」」」
ナルガクルガの攻撃を喰らった4人は、石や砂煙とともに吹き飛ばされる。
「お、お前たち!!」
「っく!」
同じギルドの仲間がやられた事で、一夜は激しく動揺する。カグラは刀を抜き、ナルガクルガを斬らんと迫る。だが、ナルガクルガの俊足に、刃が届くことはなかった。
「ッ!速い!」
「迅竜とはよく言ったものだ…」
カグラとシモンが、驚愕の表情を浮かべる。
「おい!お前たち、無事か!!」
一夜は吹き飛ばされた4人に声を掛ける。
「な、なんとか…」
「でも、一撃で殆どの体力、持っていかれましたわ…」
レンとジェニーが何とか身体を起こそうとする。ヒビキとイヴも怪我を負ってはいたが、動けるようであった。
カグラは、4人の無事を横目で確認し、ナルガクルガに視線を戻す。
「早いのなら、遅くすればいい…」
「何か手があるのか!」
カグラの言葉に、シモンが希望を見出したように声を上げる。カグラはそう言うと、重力魔法をナルガクルガに向けて放った。自身の体重が重くなったような感覚を覚えたナルガクルガは、驚いたように軽く咆哮をあげる。
「重力魔法か!」
「これなら…」
カグラは、刀を持ち直し、ナルガクルガに迫る。
ナルガクルガは、重力魔法を振りほどくように身体を小刻みに動かしている。ここで、シモンはあることに気付く。
「待て!カグラ!」
カグラの剣が、ナルガクルを捉え、黒い毛に覆われた身体に一太刀浴びせた瞬間、ナルガクルガは自身の身体を大きく、素早く回転させる。長く鞭のような尻尾がカグラを襲った。
「ぐはっ!」
カグラは一瞬刀で防ごうとするも、力に押し負ける。尻尾の一撃を喰らい、吹き飛ぶが、地面に
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