第6章 英雄感謝祭編
第23話 竜種vs魔導士1
[1/11]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
エルザは、ミリアーナを連れ、人込みの中、必死にフェアリーテイルのメンバーを探した。そうして探しているうちに、ジェラールを見つける。大声でジェラールの名前を叫んだ。
「ん?エルザか。どうした、慌てて…それに後ろの君は…」
「久しぶりだけど、今は再会を喜んでる場合じゃないニャ!」
必死にこっちに向かって走ってきているエルザとミリアーナに、ジェラールは疑問の声をぶつける。
「ア…アレンが…」
ジェラールはアレンという言葉を聞き、一瞬目を見開くと、冷静にエルザに問うた。
「アレンがどうかしたのか?」
「アレンがこの街に、1万の…ッ!」
エルザがアレンの言葉を伝えようと、したが、それは頭上に浮かんだ奇妙で大きな魔方陣に遮られる。皆が魔方陣を見上げ、怪訝な声を漏らす。
「なんだ、これは一体…っ!」
ジェラールがそう言いかけたとき、魔方陣から巨大な何かが降ってきた。
巨大な何かが地面へと降り立ち、ドガアアアアアアアアアアンンンという轟音と共に、暴風が巻き起こる。
「くっ!!」
「ま、まさかっ!」
その轟音と暴風に、ジェラールとミリアーナが悲鳴に近い声を上げる。砂ぼこりが晴れ、視界が開く。そして、強大な影がその姿を現し、驚愕する。周りの人々も、怯えるようにそれを見つめる。
軽く20m以上はある全身を、茶色い鱗が覆い、巨大な角が2本生えた、竜のような化け物が姿を現す。
「な、なんだ、こいつは!!」
ジェラールが驚いた様子で見つめ、警戒をした途端。
「ガアアアアアアアアッッ!!!!」
その強大な化け物が発したと思われる咆哮がその場にいた者全員の耳を大きく揺さぶる。
「ぐっ!!」
「がっ!!!」
「ああっ!!」
ジェラール、エルザ、ミリアーナも例にもれず、その咆哮に苦痛の表情を浮かべる。
その咆哮をきき、人々が波のように走り、逃げていく。咆哮が鳴りやんだとたん、頭にピンッと何かが接触したような感覚を覚える。
『首都クロッカスにいる全て方々。私はフェアリーテイル魔導士アレン・イーグルです』
「こ、この声は…アレンか!」
「頭の中に直接…」
「魔法かニャ!」
どうやら、他の人たちにも聞こえているらしく、先に現れた怪物から逃げながら、「この声は!どこから!」といったように驚いていた。
『現在、私の魔法で皆さんの頭の中に直接語り掛けています。もうお気づきの方もいると思いますが、現在、首都クロッカスにおいて、合計11体の竜が召喚されました』
「なっ!ドラゴンだと!!」
「こんな奴が…11体も…」
「そんな、まさか本当に…ニャ」
ジェラール、エルザ、ミリアーナが驚愕の表情を浮かべる。元々は1万体と聞いていたエルザは、きっとアレンが必死に止めたものの、11体の召喚を許したのだと予測した。
そうして考えているうちに、先の竜がこ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ