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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第6章 英雄感謝祭編
第21話 謁見
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にございます」
その声を聴き終えたトーマは、「下がりたまえ」といい、アレンとフェアリーテイルの面々を玉座の間から退出させる。
アレン達が退出し、少しの時間をおいて、ヒスイ王女が「ふぅ」吐息をもらす。
「うまく、いきましたな」
アルカディオスも、息を漏らすように言葉を発した。
「じゃが、騙しているようで、少し心が痛むな」
「…仕方ありません、国のため、世界のため。これで破滅を防げるのであれば」
国王の言葉に、ダートンが庇うように言葉を言い放つ。
「もし、仮に彼が何かに気付いたとしても、それによって我らとの関係が崩れることはないでしょう。国を、世界を守るための行動なのですから」
ヒスイはそう言って、豪勢な椅子から立ち上がる。
「では、始めましょう。世界を救う、その準備を」

アレンは、玉座の間から出て、王城の内を少し怪訝な表情で歩いていた。フェアリーテイルんメンバーが、ふぅと緊張を解きほぐす中、アレンの表情は晴れない。そんなアレンの様子を見たカグラが、前日のやらかしを頭の中で振りほどきながら声を掛けた。
「どうしたの?何かあった?」
カグラの疑問に、アレンは少し溜めてから答える。
「…いや、魔水晶に魔力を込める伝統など、聞いたこともなかったからな…」
「んー、確かにわしも聞いたことがないのぅ…」
マカロフも、顎を擦りながらアレンの言葉に同意を示す。
「じゃが、さして気にすることでもなかろう。最近できた理かもしれん。伝統など、そんなものじゃ」
周りの皆も特に気にしていない様子であった。マカロフの言葉を聞き、アレンも納得の意を示す。
「おお、それより、次は魔導闘技場でアレンの紹介も兼ねて、英雄感謝祭の開始宣言をするんじゃったな?」
「ええ、少し時間がありますが、早速向かいましょうか」
マカロフの言葉にエルザが反応し、皆に伝えるように声を発する。それを聞いた皆も、楽しみといった様子で、盛り上がっていた。
なぜか妙な胸騒ぎがした。杞憂に終わればそれでよいのだが、と思いながら、アレンはメンバーと共に、魔導闘技場へと向かった。

今回の英雄感謝祭の開会式を迎えるにあたり、会場の観客席には大勢の観客が座っていた。
その多くは、アレンの姿を一目見たいものもいれば、会場の雰囲気を味わいたいものまで、多岐にわたっていた。この開会宣言は、闘技場内だけでなく、首都クロッカスの至る所で魔導映像機によって放映されていた。
開会宣言と共に、この感謝祭の趣旨や期間の説明から始まり、国王や王女の挨拶が執り行われた。そして、アレンの紹介映像と銘打って、アクノロギアとの戦闘の一部、一般人が見ても心身を損なわない描写部分が切り取られ、編集された映像が、流される。その映像を見て、会場は更に盛り上がりをみせ、歓声が沸き起こる。だが、当の本人は「何してく
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