第6章 英雄感謝祭編
第20話 出立
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ってもらおうって腹か…」
カナはそんなミラの言葉に納得し、酒をあおった。
「あ?どうしたんだ?二人とも…」
そんな風にどこか含んだような会話をしていた2人に、グレイが声を掛ける。
「「べっつにー…」」
2人はくすくすと笑いながら、グレイを見つめた。
「?なんだってんだよ…」
グレイは頭を掻きながら、その場を離れていった。
アレンは、ジュビアに指定された通り、一緒にギルド裏へ移動してきた。
「で、話しってのはお願いのことだろ?」
話しの内容を見透かされていたことに少し戸惑いつつも、ジュビアはもじもじと話し始めた。
「は、はい。その…アレンさんは…昔からグ…グレイ様のことをご存じなんですよね?」
「ん?ああ、あいつが6,7歳くらいの頃から知ってるぜ…といっても7年間は合ってなかったけどな」
アレンは、ははっと苦笑いしながら答えた。
「そ、それで…昔からグレイ様のことを知っているアレンさんにお願いがありまして…」
「あー…わかるぞ、ジュビア…俺にグレイとくっつけるように協力してほしいんだろ?」
ジュビアは、またもやアレンに思考を見透かされていることに驚く。
「そ、そう…です。その…でも…」
迷うようなそぶりを見せるジュビアに、アレンは一つため息をついてから言葉を発した。
「大丈夫だよ!グレイ、絶対ジュビアのことが好きだから。あいつ、変に奥手なところあるからな」
「ほ、本当ですか!!」
ジュビアは嬉しそうにアレンに詰め寄る。
「ああ、見てれば分かるよ。ただ、意外にジュビアも奥手なところがあるからなー」
「う、うー…それは否めません」
ジュビアは少し落ち込むように俯いた。
「それに、グレイのことが好きな女の子は、少なくともフェアリーテイルの中にはジュビアしかいないよ」
「え?…でも、ルーシィとかリサーナもグレイ様と仲睦まじく話しておられて…」
ジュビアは、戸惑うように口を開いた。
「ないない、どっちかというと、2人はナツだろ」
「んー、そうでしょうか?」
ジュビアはそれでも納得できない様子でいた。
「間違いないって。俺、人の恋愛事情には敏感なんだよ!」
親指を立てて、グッジョブをして見せるアレンだが、ジュビアはポカーンと口を開いて固まった。そして、可笑しくてくすっと笑った。ジュビアは知っていたのだ。
「ふふっ、他人の恋愛事情には詳しいのに、自身のことはまったくなんですね」
少なくとも、アレンさんのことを想っている人は、沢山いる。最近ではウェンディもどうやら少し気になる様子を見せている。
「んん?どういうことだ?」
アレンは何の話?と言わんばかりにジュビアに質問する。
「なんでもありませんっ!それより、その…グレイ様とくっつけるように協力してくださる、という解釈でよろしいですか?」
「ああ、
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