第6章 英雄感謝祭編
第20話 出立
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行ってもいい?」
アレンの提案を受け、ウルティアは恥ずかしそうに言った。
「あっ!それなら私のも頼むよ」
「任せて」
ウルティアは皿洗いが終わると、ウルの分も含め、一目散に自宅へ洋服などを取りに行った。
アレンの提案により、アレンの家で一泊することなったウルとウルティアは、ウルティアが帰ってくるのを待ってから、順番に入浴し、寝支度を整えて、いざ寝室へと向かっていった。ここで、アレンにとって誤算が生じる。
「はぁ?一緒に寝たい?」
ウルとウルティアはアレンと一緒に寝たいと言ってきたのだ。
「だ、だめか?」
ウルが恥ずかしそうにアレンに詰め寄る。
「いや、ダメとかそういう話じゃ…」
アレンが言葉に詰まらせていると、ウルティアが思いついたように言葉を発する。
「そしたら、私のお願いを一緒に寝るに変更ってのはどう?アレンも言ってたけど、食事は昔からの約策だったわけだし」
ウルティアの言葉に、ウルが「おお、ナイスアイデア!」と親指を立てる。
「や、約束してたけどそれでいいって言ったのはおまえだろーが!」
余りにも理不尽なお願い変更にアレンは激高する。すると、ウルティアはウソ泣きをしながらアレンへと言葉を向ける。
「評議院に連れられた時の話、ミラから聞いたわ…。エルザと3人で一緒に寝たそうじゃない…。エルザとミラはよくて、私と母さんはダメなの?」
その言葉に、アレンは思わず後ずさりし、「ぐぅ…」と呻き声を漏らす。
「はぁ…わかったよ。一緒に寝よう」
「「やったーっ!」」
アレンは気疲れした様子で、2人と一緒に寝室へ向かった。その後、アレンを真ん中に添えて、ウルとウルティアが両側から挟む形で眠りについたことは言うまでもない。
アレンがウルとウルティアを一緒に夕飯を食べた次の日。フェアリーテイルの酒場で、ジュビアは決心したようにカウンターにいるアレンに声を掛けた。
「あ、あの、アレンさん…?」
ミラやカナと談笑しながらコーヒーを飲んでいたアレンは、ジュビアの方を向く。
「ん?おお、ジュビアかどうした?」
「えーと、その…」
ジュビアはもじもじしながらアレンに声を掛ける。だが、その言葉はしどろもどろであった。
「だ、大事な話があるんです。ギルドの裏手まで、その…」
アレンはその言葉で察したように、椅子から立ち上がった。
「ああ、いいよ。行こうか」
そんなアレンの去っていく姿を見て、カナが不思議そうに声を掛ける。
「一体どうしたんだ?ジュビアの奴…」
「ふふ、きっとお願い事じゃない?ジュビアのことだから、予想はつくけど」
もし、今の声掛けがエルザであったら、ミラとカナの表情と態度は一変し、後を着けたかもしれない。だが、相手がジュビアであるのであれば、話しは別であった。
「ああ、なるほどねー。アレンに手伝
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