第5章 修行編
第19話 習得
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がら言葉を発した。
「そうだ。だが、これは相当な技術が必要だ。そう簡単にできるものではない。だから、失敗を恐れずに挑戦してほしい。俺が何度でもアドバイスをしながら見守っているからさ」
アレンさんの言葉に、私は覚悟を決めて挑むことにしたゾ。ちなみに、本当に中々うまくいかずに、泣きべそをかいて、何度もアレンさんに慰めてもらったのは内緒なんだゾ…。
ウルside
修行22日目。私は、先週までの魔力消費量の最低化という、雲をつかむような修行を何とかやり終えた。と言っても、一つの魔法を使用する際に消費する魔力をほんの少しだけ減らせた程度なのだが…。だが、それでもアレンは私を沢山ほめてくれた。「1週間でここまでできるとは思わなかった」というアレンの言葉に私は思わず照れてしまい、ニヤニヤが止まらなかった。…もしかしたら、アレンの期待を超える成果を出し、何でも言うことを聞いてくれるという特典を獲得できるかもしれない。ふふふっ!
…っと、そんなことを考えている場合ではない。修行も4週目に入り、今日からは第二魔法源の解放というものを行う修行らしい。どうやら、すべての魔導士には、本来使っている魔力の器の他にもう一つ、眠っている魔力の器があるらしい。もしそれを引き出すことができれば、より多くの魔力を扱えるようになり、強力な魔法も使えるのだとか。だが、そんな夢のよな話にはデメリットが存在するのは当たり前で、そのデメリットとはいわゆる痛みだそうだ。アレンが言うには、その眠っている魔力の器に、アレンが無理やり魔力を注ぎ込み、こじ開ける。その際に多大な痛みを齎すらしいのだが、その痛みに耐えながら、こじ開けた2つ目の器に自分の魔力を注ぎ込み、第二魔法源を解放するという者であった。なんでも、修行の項目の中で最も苦痛を伴うほどのものらしい。だが、少しではあるものの、その痛みをアレンが抑えながらやってくれるそうだ。本当に優しい男だ。
「んじゃ、始めるぜ。痛みを伴う修行だ。覚悟はいいか?ウル」
「ああ、もちろんだ。始めてくれ」
アレンが私の両肩に手を添える。…アレンの手の、魔力の感触…とても心地いい。私の中にアレンの魔力が流れ込んでくる。私の身体が、アレンの魔力に支配されているような気分だ…。こ、これは実質…、と邪な感情を抱いていたのだが、そんあ心地よさも一瞬で消え去るほどの痛みが私を襲う。
「うっ!ぐううっ!!」
「よし、第二魔法源を発見した。痛いだろうが、耐えるんだ。耐えたうえで感じ取れ。そして魔力を注げ!ぐっ!」
アレンも痛がっている…。私が本体感じる痛みを抑えるため、アレンが肩代りをしてくれている…。それだけで私は頑張れる気がした。
「ぐうううう!!」
「っく!」
確かにこれは辛い…。それも第二魔法源を自らの物とするまで続く。もしこれが一瞬、数秒であれば耐えら
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