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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第5章 修行編
第18話 修行
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ヒノエよりも強く…」
「ああ、今のお前の実力を見て確信した。俺は信じている。お前はもっともっと強くなる。それこそ、ヒノエ姉さんをも超えるほどに」
そういって、アレンは私の方へと身体の向きを変える。私は、アレンが自分の方へ向きを変えたことに、更に恥ずかしさを覚える。思わず、目をそらしてしまう。私とアレンの距離は目測でおよそ30pほど。意識せずとも、アレンの心地よい、いい匂いが香ってくる。
「とりあえず、今日はお疲れ様。明日から、また頑張ろう。エルザ」
アレンの顔をちらっと見る。その顔には、屈託のない笑顔が浮かんでいた。…本当にずるい人だ。おどけて見せたかと思えば、真剣な表情になり、真剣な表情を見せたかと思えばくしゃっとしたような笑顔を見せる。そんなアレンの表情の変化に、私の感情が動かされていることを再認識すると、更に恥ずかしさと照れが生まれた。
「あ、ああ。も、もちろん…だ…」
照れを隠すように、エルザはまたアレンから目をそらす。そして、やわらかい風に身を任せ、エルザは静かに目を閉じた。

各々が初日の修行を終え、分身のアレンと共に、ギルドへと戻る。フェリーテイルの門を潜るのと同時にアレンは分身を解き、残されたメンバーはそれぞれ近くの開いている椅子へと着席する。次第にメンバーが集まりを見せるが、いつもの活気ある雰囲気は見られない。皆が机に伏して、虚空を見つめている。
「…ミラ…お前も…か?」
エルザは今にも消え入りそうな言葉で語り掛ける。
「ええ…正直、辛いわ…」
「身体が動かねー…」
「これは…こたえるわ…」
ミラに続き、ナツ、ウルティアも机に身を預けながら、弱音を吐く。そんな様子を見ていた未参加組のマカオとワカバの表情が引いていた。
「おい、どんだけえぐい特訓なんだよ…」
「なんでも、全力で、それも限界まで戦わされたらしいぜ…」
視線を酒場全体に移すと、エルザやナツたちと同じように、参加者全員が椅子に腰かけ、机に伏している。
「…地獄絵図だな…」
「ああ、参加しなくてよかったぜ…」
マカオとワカバは二人で顔を見合わせ、ホッとため息をついた。

カグラside
修行2日目。昨日、私はアレンに持ちうる力の全てを使って全力で戦った。私の攻撃が当たるように、アレンに最大限の重力魔法を放ち、重くして斬りかかった。だが、結果は単純に防がれて終わってしまった。普通の人間であれば、立っていることなどできない程の重力を掛けたはずなのに、アレンは平然と立ち、あまつさえ私の斬撃をいとも簡単に防いでしまった。そこからは何度アレンに斬りかかろうとも、刀がアレンを捉えることはなく、一撃も浴びせられずに私はダウンした。だが、そんな私にアレンは「強くなったな」と優しく笑いかけてくれた。とても嬉しかったが、それでも自分の実量不足には変わりない。
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