第4章 姉妹編
第17話 姉妹
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スはそう言うと、雷の特性を生かし、超スピードでミノトの後ろを取る。エルザのように様子見はしない、はじめから全力で戦うつもりであった。雷の拳でまずは一撃決めて…と思っていたが、ガンッという音と共に、ラクサスの拳は、その巨大な盾に阻まれる。
「早いですが、想像以上ではありません」
ミノトはそう言い、盾でラクサスの拳を押し戻す。
「っ!なにっ!」
ラクサスは押し戻されたことで、後退し、体勢を整える。
「あ、あのラクサスの攻撃を初手で防いだわ!」
「ラクサスのスピードに対応できるのか…」
ビスカとアルザックが戦いの様子を見て、感想を述べる。あれだけ、大きなランスと盾を装備し、ラクサスの攻撃に対応したその姿は、メンバー全員を驚かせるには十分であった。
「それでは、今度はこちらから参ります」
ミノトは、ランスをラクサスへと向け、攻撃を始めた。これはすごい戦いになると思ったメンバーは息をするのも忘れるくらい、静かに、夢中で見守っていた。
ラクサスとミノトの手合わせ。ラクサスは初手を防がれ、あまつさえ力で押し返されたことに驚きながらも、ミノトの攻撃に警戒をしていた。ランスという武器の性質上。突進してくると考えたラクサスは、ミノトの動きに注意を払う。
ラクサスの予想通り、ミノトは盾を構えつつ、ランスを構え、突進してきた。ここまではラクサスの予想通りであった。だが、予想外のことがあったのだ。そう、早すぎたのだ、突進が。それこそ、自身が雷の力を纏って動くときと同じくらいのスピードであった。思わず目を見開くが、驚いている暇はない。
すでに、ランスの先端がラクサスの胸を捉えようと迫っていた。ラクサスは魔力を解放し、身体をそらして何とかランスを擦れ擦れで避ける。そして、そのままミノトとの距離をとる。驚愕する。
ランスから飛び出した空気の塊といえば伝わるだろうか。それがなんと、ギルドの壁を突き破り、大穴を開けていた。皆も、驚きで口をポカーンと開けている。
「ちょっと、ミノト姉さん。ギルド壊したらダメだろ…」
「も、申し訳ございません…つい…」
アレンは呆れたように声を掛け、ミノトはしょんぼりとした様子それに答える。
「槍が触れてねえのに…壁が…」
「遠距離もいけるのか、あれ…」
ナツとエルフマンが壁に空いた大穴を見て、驚いた様子を見せる。だが、それ以上に、ラクサスは畏怖で冷や汗を流す。
「おいおい、冗談じゃねーぞ…」
先ほどのエルザの鎧を破壊したミノトの弓矢の攻撃とは、比べ物にならない威力のランスの攻撃に、ラクサスは命の危険を感じていた。
「人相手はあまり経験がないもので…やはり加減が難しく…避けてくださりありがとうございます」
ラクサスは、ミノトの発言に、怪訝な表情を浮かべながら、魔力を高める。そうして、一つの魔法を放った。
「レイジ
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