第3章 帰還編
第14話 謝罪
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、そうじゃなくて俺ともダメだってことだよ」
「な、なぜだ…」
エルザが驚いた様子で答えた。
「…私たちのこと嫌いになっちゃったの?」
ミラが悲しそうに答える。
「い、いや、嫌いとかじゃなくて、お前らのことはもちろん好きだよ、だけど…」
「「そしたら、何の問題もないな(わね)」」
アレンの言葉に、被せるようにしてそう答える。
そんな二人の様子に、アレンは疲れてしまい、これ以上反論する気が失せてしまった。
「はぁ…もう好きにしろ」
「「んふふっ…」」
2人は嬉しそうに笑みを浮かべた。
その後しばらくイチャイチャと会話を繰り広げていた3人であったが、エルザが顔つきを変え、アレンに言葉を掛ける。
「な、なあ、アレン…」
「ん?」
「さっきの話なんだが…」
エルザが言いにくそうにアレンに話しかける。
「…寿命が削られたって話か?」
「…っ!…それも、そうなんだけど…屍鬼封尽?のほう…」
ミラが辛そうに言葉を発する。
「ああ、あれがどうした?」
「ど、どうしたじゃないわよ!…その、本気なの?」
ミラは少し声を荒げる。そんなミラの様子に、アレンは一瞬驚いて見せたが、
「最終手段だって言ったろ?なにより、俺はナツたちを信じてる」
「…だが、最悪の場合は使用するつもりなのだろう?」
エルザがキッとアレンを睨むように言った。
「…お前らが心配してくれているのは、わかっているつもりだ。俺もできれば使用したくはない。だが、俺の命一つと世界中の命…比べるまでもないだろ?」
アレンは両手の指を絡め、俯いて答えた。そんなアレンの言葉に、ミラが椅子から立ち上がり、アレンの傍で膝を落とす。そして、アレンの身体を左側から優しく、ぎゅっと抱きしめる。
「ミ、ミラ…!」
「アレン、確かにあなたの言うことは理解できるわ。でもね…私にとって、私たちにとってはアレンの命も、他の全ての命と同じか、それ以上に大切なの」
そんなミラの行動を見て、エルザもベッドから立ち上がり、アレンの傍で膝をつく。右側から同じように抱きしめる。
「一人で背負おうとしないでくれ。私たちはもう、前のように子どもじゃないんだ。アレンも言ってくれたように、大きくなったんだ。確かに力不足は否めない。でも、必ず強くなって見せる。だから…」
エルザは語尾をためるようにしてアレンの耳元で囁くようにしていった。
「「これ以上、心配させないで…」」
2人は、ポロポロと、大粒の涙を零していた。
アレンは2人に抱きしめられながら、驚いた様子を見せている。そして、そんな2人の腰を手繰り寄せ、ぎゅっと力を籠める。
「「あっ///」」
少し強めに抱きしめられたことで、2人は喘ぎ声に似た声を漏らす。
「…ごめん、悪かった。心配ばかりかけて、本当にすまない」
「「んっ…」」
2人は
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