第3章 帰還編
第13話 評議院
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。ちなみに、彼がパンツ一丁で挑発的な言葉を発していることは、言うまでもない。
「単刀直入に申し上げます。フェアリーテイル魔導士、及び聖十大魔導士アレン・イーグル」
「はは、聖十大魔道士、懐かしい響きだな」
アレンは評議院に名前を呼称されても、あっけらかんとした様子であった。
「天狼島でのアクノロギアとの戦闘において発生した、港町ハルジオン等市街での市民に対する被害及び器物破損、並びにアクノロギアに関する事情聴取のため、あなたを評議院に連行致します」
その言葉に、フェアリーテイルの酒場は一瞬凍り付く。
「…そうきたか」
アレンはてっきり、この場で話を聞かれるとばかり思っていたため、まさかの連行というラハールの言葉に少し驚きを見せる。
アレンが一言発しても、フェアリーテイルの酒場は凍り付いたままであった。驚きはもちろんある。だが、それ以上にこの上ない怒りに、皆言葉が出なかったのである。
「ふ、ふざけんじゃねーっ!!!アレンを連行だと!!」
「アレンは街を、王国を救ったんだゾ!!」
「器物破損って…アクノロギアと戦っていたんだ!仕方ないだろう!!」
ナツ、ソラノ、リオンが声を張り上げて異議を唱える。
「これは、上級魔導士及び、評議院議長クロフォード様の決定及び命令だ。お気持ちはお察ししますが、異議は認められません」
ラハールは、そんな中でも、毅然として答える。
「こ、こんな横暴…っ」
「必死に皆を守った人に対して…あんまりですっ!」
「そんなの、漢じゃねー!!」
ルーシィは悔しそうに拳を握り、ウェンディは目尻に涙を浮かべ、エルフマンは怒りをあらわにしながら言葉を放つ。
他のメンバーも、ラハールに大声で罵詈雑言を浴びせる。
「アレン!こんな命令に従う必要ねーぞ!!お前からもこいつらになんか言ってやれ!!」
グレイが2階にいるアレンにそう伝えると、酒場中から「そうだ、そうだ!」と声が上がる。
「わかった。大人しく出頭しよう」
「おい!聞いたか評議院共!!アレンはお前らの命令なんかに……ん?」
ナツがアレンの言葉を先読みするように大声をあげるが、アレンの声を頭の中で復唱し、次第にあれ?と疑問を浮かべる。
「大人しく、評議院に行くよ」
再びアレンがラハールに向けて声を掛ける。少しの沈黙の後、
「「「「「「「「「「えぇーーーー!!なんでーーーーーー!!!!」」」」」」」」」」
と驚きの声が酒場を支配する。
その叫び声を皮切りに、アレンはおぼつかない足取りで、階段を下る。その様子を見たウルティアが「ちょ、ちょっと、本気なの?」と声を掛けると、「ああ」と短く答える。
「ア…アレン。行く必要ないぞ」
ジェラールがそう呟くが、アレンは「大丈夫」と一言だけ答える。
「アレンさんはまだダメージも疲労も溜まっているんですよっ
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