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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第3章 帰還編
第13話 評議院
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「なんだ、心当たりでもあるのか?」
エルザが声を掛ける。
「まあ、な…」
アレンはどこか疲れた様子でそう答え、気だるそうにベットから身を乗り出した。

「静粛に願う。私は評議院拘束部隊のラハールと申します」
突如、フェアリーテイルに現れた集団の先頭に立っていた男がそう声をあげる。
集団の服装から、名乗らずとも評議院の集団だということは、誰の目から見ても伺うことができた。
そんな評議院の登場に、フェアリーテイルの酒場の喧騒は一瞬収まる。そして、
「評議院の連中が一体何の用だ?」
ナツが酒場のテーブルに足を乗せ、威嚇するように声を張り上げる。
他のメンバーも、同じように声を上げたり、怪訝な表情で見つめる。先のアクノロギアとの戦いを繰り広げていたアレンに、エーテリオンを放とうとしていたことは、皆知っていたからである。
4年前にも打ち込み、謝罪を受けてはいたが、そんな過去を忘れてか知らずか、再びエーテリオン投下という判断を下した評議院への不信感は爆発寸前であったのだ。
ラハールも、そんなフェアリーテイルの雰囲気を感じ取る。ラハールは、今回のエーテリオン投下に関しては、反対派であった。後ろに控える評議員の集団も反対をしていたものが多い。しかし、一部隊長である彼に、上級魔導士たちの決定を覆せるわけもない。また、今回こうしてフェアリーテイルに赴いた理由に関しても、正直、納得がいっていない内容のものであった。しかし、彼にとってはそれが仕事。上から命令されたことであれば、多少の理不尽は受け入れなければならない。恐らく、いや確実にこれからフェアリーテイル、そしてある男に対して要求する内容は、フェアリーテイルから大きな反感を買うことは間違いない。最悪、戦闘になると予想していた。
そんな感情を押し殺すように、ラハールが口を開こうとすると、2階の踊り場から声が聞こえた。
「俺に用があってきたんだろ?」
「ちょっと、アレン。動いて大丈夫なの?」
隣にいるウルティアが心配そうにアレンに近づく。アレンは踊り場の手すりに身を預け、前のめりになりながら1階を見つめる。
その声にラハールや他の評議院だけでなく、フェアリーテイルのメンバーも反応する。
「アレン。動いて大丈夫なのか?」
「まあ、なんとかな」
1階で酒の入っている大樽を抱えながら、カナが心配そうに尋ねる。
エルザとミラ、カグラも医務室から出てきて、1階の様子を伺っていた。
「ラハールさん、だっけ?俺に用があって、わざわざここまで来たんだろ?さしずめ、評議院議長からの命令かな?」
アレンの言葉に、ラハールは呆気に取られていたが、少しして落ち着きを取り戻す。
「話が早くて助かるよ。アレンさん」
「んで、評議院様が一体アレンになんの用だ?」
グレイが挑発するように評議院に声を掛ける
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