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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第2章 天狼島編
第11話 メイビス
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法をかける。
「ですが、彼ならばきっと、再び目を覚まし、皆と共に、この先を歩んでいけることでしょう」
その言葉と共に、メイビスは両手を広げる。すると、崩壊し、損傷しきった天狼島が、ゆっくりともとの姿へと戻ってゆく。
「…なんと、初代がアレンを守ってくれたのか…」
マカロフが目尻に涙を浮かべ、呟く。
そんなマカロフの言葉に、メイビスは首を横に振る。
「いいえ、私は幽体。皆の力を、アレンさんの力を魔法に変換させるので精一杯でした」
メイビスの身体に光の粒子が舞い上がる。
「ゆるぎない信念と絆は、奇跡さえも味方につける…」
その様子を皆が見つめる。
「良いギルドになりましたね、3代目!」
そう言い残し、満面の笑みを浮かべ、メイビスは光と共に消え去った。
暫くそんな様子を見ていると、「んっ…」と呻き声が聞こえる。
その呻き声が一体どこから聞こえてきたのか、皆は一瞬で理解する。
「アレンさんっ!」
治癒魔法をかけていたウェンディが、それにいち早く気付く。
他の者も皆、一目散にアレンの元へと駆け寄る。
「み、みんな…?」
「ああ…ああっ!アレン!!…本当に…よかった…」
エルザは、泣きじゃくりながら、アレンの手を掴み上げる。
「…ぶ、無事…か?」
アレンの消え入りそうな一言に、皆の目からさらに涙があふれる。
「っバカ…あ、あなたが…それを…言わないでよ…」
ミラが地面に伏しているもう片方の手に重ねるように自分の手をのせながら、アレンに途切れ途切れに言葉を発する。
「…ははっ…それ…も…そう…だ…な…」
エルザの手からアレンの手が零れ落ちる。と同時に、まっすぐと上を向いていた顔も、横へストンッと向きを変える。
「っ!お、おい!アレン!!」
「う、嘘だろ!!!」
ナツとグレイが信じられないといった様子で声を上げる。皆も、ひっと言葉にならない声を上げる。
他の皆も、アレンの名を口にする。
「大丈夫です…気を失っただけです…でも、私の力だけでは…」
ウェンディが悔しそうに声を発する。
エルザは一瞬正気を失ったが、気を失っただけというウェンディの言葉に、キッと目を吊り上げる。
「アレンの治療のためにも、急ぎ、戻るぞ!!フェアリーテイルに!!!」
「「「「「「「「「「おおおおーーー!!!!」」」」」」」」」」
エルザの言葉を皮切りに、皆が大声で返事をし、アレンを抱える。
そして、クリスティーナに乗り込み、フェアリーテイルへと向かう。
実に、アレンにとって、7年ぶりのフェアリーテイルへの帰還となった。

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