第2章 天狼島編
第10話 vsアクノロギア
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テイルのメンバーであったが、その勘違いが、この先勘違いとして認識されなかったのは言うまでもない。
時は少し遡り、フェアリーテイルに紛れ込んでいた評議員、メストもとい、トランバルト。
トランバルトは、フェアリーテイル潜入をリリーやシャルルに見抜かれ、加えて悪魔の心臓の七眷属が一人、アズマの襲撃にあう。
天狼島にゼレフがいることを発見し、追跡していたが、ゼレフの口からアクノロギアの名を聞く。ゼレフは、悪魔の心臓の行動が、アクノロギアを呼び寄せたことを一人呟いていたのだ。戦慄する。アクノロギアが生きていた。それも、この天狼島に来る…。
トランバルトは、即座に評議員拘束部隊のラハールに連絡をとり、ラハール率いる評議会の艦に乗り込み、事情を説明する。
「ア、 アクノロギアだと!!」
ラハールは、恐怖を顔に滲ませながら、トランバルトの報告を受けた。
トランバルトは、甲板に座り込み、頭を抱えて震えている。
「生きて…いたのか…あの状況下で…」
4年前、フェアリーテイルのアレンがアクノロギアとの壮絶な戦いを繰り広げていたことは知っていた。いや、それを知らないという者の方が少ないだろう。
アクノロギアの出現。アレンという男の強さ。そして、評議員の罪…。
当時、あの一戦を知らぬものは、フィオーレ王国にはいないとも言えるほどである。
それほどまでに、伝説と言われた戦いである。
アレンがアクノロギアを互角に戦い、追い詰め、弱っているところに評議会がエーテリオンを打ち込んだのだ。
完全に殲滅できていたと思っていた。ラハールはぐっと歯を食いしばる。
「て、撤退だ!今すぐ天狼島から離れろ!!」
ラハールは艦内にいるものすべてに通達する。
「トランバルト、お前は落ち着くまで少し休め。私は、魔法通信で今すぐ評議会に報告する」
フィオーレ王国、首都クロッカス、玉座の間。
落ち着いた雰囲気の空間である。間には衛兵や国王など、誰が見ても玉座の間だと理解できる趣を呈していた。
最初に異変に気付いたのは、桜花騎士団のアルカディオスであった。
「…ん?」
そんなアルカディオスの様子に、現国王、トーマ・E・フィオーレが声を掛ける。
「どうした?アルカディオス」
「国王様…いえ、気のせ…ッ」
直後、ゴオッ…という大きな音と共に、玉座の間が揺れる。
「きゃあっ!」
その揺れに、音に王女、ヒスイ・E・フェオーレが悲鳴をあげる。揺れに耐えようと、座っている椅子の端を掴む。
「ひ、姫様!」
国防大臣のダートンが支えようと近寄るが、揺れに足を取られ、床に手をつく。
玉座の間に控えている他の騎士なども轟音と揺れに驚き、困惑している。
轟音と揺れは数秒で収まる。「止まった…」と騎士たちが呟いているのを聞きながら、アルカディオスはバルコニーに飛び出す。首
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