第2章 天狼島編
第5話 再会
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」
エルザが力いっぱい叫ぶ。
「アイス、メイク…ぐっ、くそ、魔力が…」
ラクサスに襲い掛からんとする魔法を、リオンが止めようとするが、魔力切れで魔法を発動できない。
カグラやウルティアも身動き一つとれずにいた。
ハデスの魔法が、ラクサスに迫る。
「くそっ…俺は、まだ…こんなところで…」
ラクサスの頭の中には、幼少期のマカロフとの思い出、そして、アレンの顔が浮かんでくる。
「じじいの仇をとるまでは…お前を超えるまでは…死ねないんだよ…アレーン!!!!!」
ラクサスは顔をあげ、天を突かんばかりに大声をあげた。
刹那、ラクサスに襲い掛かっていた禍々しい魔力、魔法が弾き飛ばされ、ラクサスの頭上へと上がり、船の天井を突き破って空高く打ちあがる。
そんな様子をみて、周りにいたものは目を見開く。
ラクサスはいつまでも自分を襲ってこない魔法に疑念を抱き、ゆっくりと目を開いて前を見る。
「そんな大声出さなくたって、ちゃんと聞こえてるよ」
ラクサスは一瞬で視線を前に戻し、目を見開く。聞き覚えのある声だった。憧れていた、あいつの声だった。
ラクサスだけではない、ナツやエルザ、ほかの皆も、驚きのあまり、思考が正常に働かない。聞き覚えがありすぎる声だったのだ。
「遅くなった、ラクサス」
ラクサスは目を見開いて驚いていたが、すっと目を閉じる。そして再び目を開く。
その目には、ほんの少しだけ涙が浮かんでいた。しかし、表情はにこやかなものだった。
「馬鹿野郎が…遅すぎなんだよ…アレン…!」
右手に太刀を構え、ハデスに向かうように仁王立ちするアレンの姿があった。
今ここに、フェアリーテイルに、アレンが、戻ってきたのだった。
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