第1章 始動編
第3話 エーテリオン
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」と伝えた。評議会の印象は悪くなる中で、同時に伝説とも言える竜の討伐に喜ぶ者もおり、良くも悪くも世界中が注目することとなった。
フェアリーテイルは、深い悲しみに包まれていた。
アレンの死。そんなものは到底受け入れられる話ではなく、いつもの騒がしいギルドは、静寂に包まれていた。
評議会がエーテリオンによる攻撃で、アレンを利用して黒竜を倒したという話を聞いて、メンバー全員が憤慨した。評議員が直接ギルドまで足を運び、土下座をして謝ったことで、さらに怒りのやり場を無くし、悲しみだけが残っていた。
ナツが評議員に対して「お前らは俺達の家族を殺したんだぞ!」と言って飛びかかろうとするが、周りの者に止められる。その目から涙が溢れており、止めた者達もまた涙をながしていた。
アレンに深い恋心を持っていた女性たちは、一生分ともいえる涙を流していた。例え涙が枯れても、嗚咽は留まることを知らず、1か月ほど正常な生活ができなかった。
エルザは「約束…したじゃないか…」と、枯れ果て光を失った花の入った瓶を抱えながら泣きていた。ミラに関してはほぼ同時期にリサーナを失ったこともあり、魔導士として生きていくのが難しい程の状態となり、ギルドのウェイターとなり、性格も変わった。
他の者も皆同じ気持ちであり、暫くフェアリーテイルは魔導士ギルドとしての機能を失うに至った。
死んだと思われた男、アレンとフェアリーテイルのメンバーが再会を果たすのはまだ少し先になる。その時メンバーは何を思い、どんな行動をするのか、今はまだ分からない。
「あの光は何だったんだ・・・」
戦いが終わり、張っていた緊張の糸が切れたことで気を失っていたアレンが、起きて最初に思い出すのは最後に見た光景であった。
そんな風に考え込んでいると、一人の青年とであう。歳の頃は20代であろうか?あれんより少し年下と思えるその人物は、アレンを見つけるとひどく怯えたような表情を見せた。アレンはそんな青年が心配になり、近づくが、「来ないでくれ!!」という言葉と共に、黒い波動のようなものが発生する。アレンはその波動に不快感を覚えながらも、「大丈夫か?」と声を掛ける。青年は驚いた様子で「なんで生きているんだ?」と聞くと、アレンは今のが命を奪う魔法、波動であることを理解し、「俺はそんなもんじゃ死なない」と返す。そんな様子のアレンに、心底驚いた様子であった青年だが、互いに自己紹介をし、会話を始める。
彼の名前はゼレフ。黒魔導士ゼレフであるらしく、どうやら命を尊く思えば思うほど、周りの命を奪ってしまう呪いを掛けられてしまったという。アレンは自身の力でそれを解こうとするが、全く歯が立たなかった。
アレンは、一度諦めると、この世界について詳しく聞くことにした。どうやらここは先ほどまでいた世界の100前の世界であることを知り、
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