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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第1章 始動編
第2話 旅路
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さな光る花が鎮座していた。
「これは?」
「エクレールダムールっていう、魔力を注ぎ込んだ人の状態が分かるっていうマジックフラワーだ。先の旅でいくつか手に入れた。多少誤差があるとは言っていたが、花が綺麗に咲いていれば元気で、枯れ果てて光を失えば…」
それ以上は言葉にしなかった。なぜなら、その意味は言わずとも分かるからである。
「まあ、その花が光を失うことはない。死なないっていう、マスターとの約束を、違うわけにはいかないからな」
マカロフは、そのペンダントを握りしめ、
「なら、保険の意味も込めて、ありがたくもらっておくとしよう」
「あ、それと、黒竜のことは皆には内緒にしておいてほしい。無駄に心配をかけたくない」
マカロフはその頼みも聞き入れ、ギルドの者には100年クエストに行くことだけを伝えることにした。

扉の前で聞き耳を立てていたエルザは、驚きで目を見開いていた。
会話のすべてが聞こえたわけではないが、要所を聞くことができた。
三天黒龍のこと、それを倒すことが使命であること、そして命を賭けること。
一番驚いたことは、楽園の塔で出会ったとき、傷だらけだった理由は、アクノロギアという三天黒龍の一角と戦っていたからだということ。
一体どうしたらいいのか…そんな思いで呆然と壁に寄りかかっていた。

翌日、アレンが100年クエストに出発するという話を聞いて、ギルドの者達が見送りに集まっていた。アレンが、大陸でもクリア出来るものがほとんどいない10年クエストを、被害を出さずにいくつもクリアし、問題ばかりのフェアリーテイルという印象がなくなっていた。そんな、ギルドの誇りであるアレンが今度は100年クエストへ行くというのだ。複数の100年クエストを受けることを止めるものはおらず、心配もほとんどされていない。それほどアレンは信頼されており、今回の期待も大きかった。
「早く帰って来いよ!」「帰ったら飲むぞ!」
等と言った、すでにクリアすることが決まっているような声がかけられる。
「あぁ、楽しみにしとく。皆も問題ばかり起こさずにしっかり働けよ」
そう言って笑い合い、アレンと周りのメンバーは和やかな雰囲気で会話をしていた。
そんな中、唯一人浮かない表情の者がいた。黒竜の話を聞いたマカロフである。アレンは笑顔で皆と話し、不安にさせないようにしているが、内心ではどうなのかと心配になっていた。そんなマカロフの様子に気づいたアレンはマカロフの元に来て、「信じてくれ」と、ただ一言だけ告げた。
マカロフはその言葉を信じ、明るく送り出すことにした。
「ギルドの仲間は家族。皆お主の帰りを待っとる。必ず帰ってくるんじゃぞ」
「あぁ、もちろんだ」
マカロフの言葉を聞いてアレンは歩き出す。その背をギルドメンバーは期待と信頼に満ちた目で見ながら見送るのだっ
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